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バイオガス発電着手 飯舘電力など

 太陽光発電の飯舘電力(飯舘村)とエコロミ(東京都)は、富岡町と飯舘村でイネ科の飼料作物ソルガムを使ったバイオガス発電事業に乗り出す。東京電力福島第一原発事故で耕作されなくなった農地の地力回復や畜産農家の飼料確保につなげる。実証試験を進め、二〇二一年四月以降の事業化を目指す。
 ソルガムを使った発電事業の概要は【図】の通り。実証試験では、富岡町と飯舘村の未耕作地でソルガムを栽培する。収穫したソルガムは富岡町に新設した発酵・発電設備に運び、タンクで発酵させる。発生したメタンガスを発電機のガスエンジンで燃やし発電する。
 両社は昨年六月、富岡町と飯舘村の農地計一・五ヘクタールでソルガム栽培を始め、昨年秋に約四十トンを収穫した。今月から収穫したソルガムを使い、発酵・発電設備で発電試験を開始した。
 収穫したソルガムは県などの放射性セシウム検査で基準値を下回っており、将来的には飯舘村などの畜産農家に牛の餌として販売する予定。農家からは牛のふん尿を提供してもらい、発酵・発電設備で発電に活用することを目指している。畜産農家の多くは海外から飼料を輸入しており、低価格の飼料確保により農家の経営の安定化につなげる。
 両社は将来的に三十ヘクタールの農地でソルガムの栽培を目指している。富岡町では、原発事故に伴い耕作されていない農地が六百三十八ヘクタールある。除染で山砂を入れたため収量低下の懸念があり、比較的楽に栽培できるソルガムの収穫後に根や茎をすき込むことで地力を回復させ、将来的な農産物生産に結び付ける。
 両社は二十五日、富岡町で行政や再生可能エネルギー事業の関係者向けの説明会を開き、発酵・発電設備で実施中の発電試験を公開した。エコロミの小峯充史社長(48)は「農地保全や畜産農家への貢献を通して、地域の復興の役に立ちたい」と決意を語った。

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発電試験を開始した発酵・発電設備の説明を受ける関係者=富岡町
発電試験を開始した発酵・発電設備の説明を受ける関係者=富岡町

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