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2004ふくしま参院選
ふくしま参院選 現地ルポ
(上)浮動票どう動く−浜通り
(中)選挙後にらみ攻防−会津
(下)浸透は組織頼み…−中通り
(上)
浮動票どう動く 自民の地元、挑む民主−浜通り
2004年6月26日(土)掲載
本県選挙区立候補者
(届け出順、敬称略)
岩城 光英 54 自民現
阿部裕美子57 共産新
佐藤 雄平 56 民主現
二つの議席を三候補が争う第二十回参院選の本県選挙区。各陣営は二十五日も梅雨空を突いて県内各地を回り支持を訴えた。党を挙げて得票を競う自民党と民主党の両現職に共産党の新人が挑む構図だが、二大政党化の流れが加速する中で地域、団体の支持は微妙に入り組み思惑が交錯している。低調ムードをはね返そうと、各陣営の連呼が響く拠点地域での選挙戦をルポした。
梅雨空が戻ったいわき市内。有権者の関心が各陣営の気になるところ=25日
県内最多の二十八万八千人の有権者を抱えるいわき市。公認候補の一本化を追い風にしたい自民党の岩城光英を、民主党公認として初めて挑む佐藤雄平が激しく追っている。
「私は生まれ育ったいわきが大好き。再選を果たせたなら、より力をつけて有権者に恩返ししたい」。公示日の二十四日夜、市内で演説した岩城は、市長を務めたふるさとへの思いを率直に語った。地元を足掛かりに全県で得票を伸ばし、トップ当選を飾りたいとの強い思いがある。
陣営は九万七千票に設定していた市内の得票目標を公示直前、十一万票に上方修正した。六年前、獲得したのは九万六千五百票。今回は当時、佐藤を支援した公明党から推薦を受けるなど有利な材料もそろったが、急きょ上積みした一万三千票は何を意味するのか。選対幹部の一人は「年齢からして岩城は参院議員で終わる政治家ではないと考えている。地元で票を伸ばし将来に弾みを付けたい」と微妙なニュアンスで狙いを打ち明けた。
目標達成に向け、気掛かりなのは市民の関心度。三年前の参院選は地元候補がいながら同市の投票率は52・42%と県内市町村で二番目に低かった。陣営では投票率が得票を大きく左右するとみて棄権防止に躍起だ。九月に市議選があるため、二十三人の自民推薦候補予定者に自らの名前と岩城をセットで売り込む号令も出した。
ただ、先月末に開いた党平支部総会に出席した党員は二百五十人中四十人。いわき地区選対本部長の円谷裕一は「市中心部の有権者の動向が気になる」と、いまひとつ手応えをつかめないでいる。
公示日に福島市で第一声を放った佐藤は、真っすぐいわき市へ。街頭演説では「いわきも東京も同じように均衡ある発展が必要。(そのために)二大政党をいわきの地から誕生させてほしい」と訴えた。自民対民主の構図を鮮明に打ち出し、「敵地」の有権者の関心を個人とともに党に向ける作戦に出た。
市内での得票目標は六年前を一万票上回る四万票。従来の選挙母体に、昨年誕生した民主の衆院議員と県議の後援会が加わった。陣営幹部は「公明が離れたことは痛手だが、勢いのある政治家のバックアップを得て支持層に厚みが増した。投票率が大きく低下しなければ票の上積みは十分可能」と期待する。
昨年秋の衆院選・比例東北で、民主はいわき市で六万二千票を獲得し自民を二百票上回った。党県第五区選対本部長の衆院議員、吉田泉が必ず選挙カーに同乗し無党派層の風をつかんだ衆院選の再現を狙う。吉田は佐藤が長年、衆院議員渡部恒三の秘書を務め保守系の有権者にパイプを持つことを強調、「自民の票を奪い、相手有利といわれるいわきからトップ当選の流れを生み出したい」と形勢逆転のシナリオを描く。
しかし、これまで民主支持だった建設会社から佐藤のポスター掲示を拒否されるなど、相手陣営の攻勢も厳しい。選対関係者は「(自民の)業界に対する締め付けが厳しくなっている」と気をもんでいる。
阿部裕美子は二万票の獲得を目標に、市内で遊説や個人演説会を繰り返している。共産党いわき地区選対事務局長の菅野宗長は「年金問題などで他党との違いを明確に打ち出し得票につなげたい」と話している。
原町市には岩城、佐藤とも後援会事務所を置く。相双地方で岩城は自民の国会議員らの後援会を軸に支持拡大を図る一方、六年前、参院選に立候補した小高町出身の自民公認候補の票の取り込みに懸命だ。佐藤は電力総連など連合福島加盟の産別が中心となって運動を展開し労組票をまとめる作戦。民主支持者や無党派層の票の掘り起こしにも全力を挙げている。(文中敬称略)
(上)浮動票どう動く−浜通り
(中)選挙後にらみ攻防−会津
(下)浸透は組織頼み…−中通り
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