第1部「ふるさとから」◆25◆
2006年1月29日 掲載読者から
連載「ふくしま しあわせ色」には手紙やメール、電話で多くの読者から感想が寄せられた。主な内容を紹介する。
分岐点で考えた
◆新潟市・大学院一年 鴇巣 秀司さん 25
ちょうど会津若松市に帰省中で読むことができました。私は今年“就活(就職活動)”です。両親は「地元に帰って来なくていいぞぉ」と言ってくれますが長男であり、また地元に帰ってくるたび、地元就職の友人と飲んだりするたび「地元はいぃーなぁ」と思ってしまいます。帰郷した二男、都会で働く長男、特に何も言わない父親…。「父母のもとへ」を読んでいて、今のふるさとの現状というか、田舎の姿が感じ取れました。私自身長男であり、弟が実家から働きに行っています。今、この人生の分岐点にあって、この連載から考えさせられるものがありました。題字である「しあわせ色」…、本当の幸せって目先にあるものでも理想にあるものでもなく“自分の生きる環境”から創り出していくもの。相対的な考え方を捨て、絶対的な考え方でこれからの試練に打ち勝っていきたいです。
勇気もらった
五十年前に農家に嫁ぎ「父母のもとへ」の高橋徳男さん家族と同じような生活を送りました。しかし、息子は都会に出たきり帰らず、とても寂しい生活でした。世の中も暗く、ふさぎこんで生活していたところに連載が掲載され「同じ境遇の人がいる」ととても勇気付けられました。
◆福島市松川町・店員 安部 千代子さん 56
私は「しあわせ色」を読ませていただき、ほのぼのとした感触にかられました。私の幼少のころもいろりのある生活でした。朝昼晩の食事もいろりで作ってもらって食べていたころを思い出し、懐かしくなってしまいました。今はお金を出せばなんでも手に入る便利な世の中ですけれども、お金では買えないかまどがあり、いろりがある生活に戻ってみたい気持ちになりました。
◆西会津町 女 性 61
十、十一日付の井上ヒデさんの記事「わたしの店」からパワーをもらいました。昨年、夫を亡くしてふさぎこんでいましたが、「八十五歳の井上さんがこんなに頑張っている」と思うと暗い気持ちも吹き飛びました。
◆田村市 女 性 78
東京生まれで東京で育ち、空襲で焼けて福島に来ました。連載を読んでいて私と同じ心境の人がいるんだなあと感じました。七十八歳になった私が、あらためて幸せとは何かと生き方を考えさせられました。
同じ心境
◆いわき市田人町・パン店経営 多田 秀男さん 70
いろいろな人生模様を読んで、幸せとは何か考えさせられました。とても良いテーマだったと思います。千葉県出身でサラリーマンをしていましたが、退職後、全国を歩いて今の場所に移り住みました。今は夫婦でパン屋をやっています。都会から移り住んだので連載に登場した人に共感する部分があります。
◆伊達市保原町 男 性 82
二十年近く福島民報を愛読してきましたが、今回の連載は強い共感を覚えながら読みました。十九、二十日付の「選んだ土地」の長谷川洋一さん親子の話は双方の気持ちがとてもよく分かる内容でした。
あるべき姿見えた
◆郡山市喜久田町・会社役員 遠藤 清治さん 58
私は「しあわせ色」が掲載されるようになってから毎日朝刊が来るのを楽しみにしています。「しあわせ色」に登場する人たちと空間は、人間のあるべき姿を鮮明に伝える道しるべと感銘いたします。夢や希望を途方もなく大きく持つのは良いことです。しかし、欲望のために人を踏み台に、階段を上がることを正当化するような社会現象が世の中を乱しているのではないでしょうか。「しあわせ色」にやすらぎをいただき、人間のあるべき姿を垣間見ることができました。人は幸せを求めて生きていると思いますが、人の幸せは他人が語れるものではなく、自分がいかに幸せと思えるかが大切ではないでしょうか。「しあわせ色」はまさに人間の生き様の原点といえる姿だと思います。登場する空間と人たちに心からエールを送ります。
(第一部おわり)