二十一世紀に入り、電力を取り巻く環境が大きく変化しようとしている。原子力発電では、プルサーマル計画という核燃料の再利用システムが当初目標より大幅にずれ込み、スタートのめどすら立っていない。国策とされる再利用システムが立ち往生している背景には、現在の態勢に対する不信感とともにエネルギー政策に、より積極的にかかわろうとする立地県の意識の高まりがある。国民生活の基盤となるエネルギー政策の揺れを立地県から問い直す。

 

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国の決定プロセス批判

知事、思いの一部明かす−県議との意見交換−

(1月20日(日)掲載)

 佐藤知事と県議会与党四会派とのエネルギー政策に関する意見交換会。報道関係者をシャットアウトして開かれ、九日に自民党議員会、十六日に自民党改革クラブ、十八日には県民連合の県議が臨んだ。
 プルサーマル凍結を表明してから一年近くになるが、知事の考え方をじかに聞いたことのない県議は多い。「国に対する知事の不信感の強さが分かった。凍結表明の根底にあるものが見えたような気がする」。県議の一人はこう話した。
      
 「国は推進派の意見だけでエネルギー政策を決めている。二十一世紀の政策決定はそんな方法では駄目だ。私たちは中立の立場で考える」。意見交換会で、知事は国の政策決定プロセスを批判した。情報公開についても「国はまだまだ足りない」との見方を示した。普段と違う強い口調に、知事の本音を垣間見たと感じた県議もいる。
 自民党議員会との意見交換会では、幹事長の加藤貞夫県議が「県の検討会が県民に分かりづらい」と苦言を呈した。知事は「そんなことはない」と反論したうえで、長々と話し続けた。
 その中で、東京電力が広野火力発電所5、6号機増設の繰り延べ期間を短縮し、増設計画が白紙となっている常磐共同火力勿来発電所に石炭ガス化複合発電の実証プラント建設が決まったのは検討会を始めたことによってだ、と強調した。国と電力会社に主導権を握られてきた電源立地地域が、プルサーマルの凍結で得た“成果”を訴えたようにも映る。
      
 意見交換会は二月の公明党に対する会合でひとまず終わる。知事の考え方を理解できたと評価する県議がいる一方、検討会設置の手柄話とも取れる発言などに対し、「国への提言を目的とした検討会だったはず。意義がますます分からなくなった」との声も聞かれた。「知事も政治家。各方面に波紋を投げかけながら“落としどころ”を見極めようとしているようだ」と見る古参県議もいる。
 県議会が昨年暮れに発足させたエネルギー政策議員協議会はこれから本格的に動きだす。若手県議の一人は「知事はあれだけの持論を持っているのだから、議員協議会や本会議で私たちともっと議論すべき。県民にとっても一番分かりやすいのではないか」と話す。
 プルサーマル凍結表明から一年となる二月定例県議会は二月十八日の開会を予定している。

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