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(12月20日掲載)
「党としてエネルギー政策にどう対応するかが問われている」。今年九月、原発の推進を目指してきた県政与党の自民党の県議に戸惑いが広がった。県エネルギー政策検討会の中間とりまとめが、国の原子力政策の根幹である核燃料の再処理路線の見直しを迫ったからだ。 その一方で「反原発」「脱原発」を訴えてきた共産党、社民党の県議からは高く評価する声が上がった。この三カ月、県に対する中間とりまとめの説明会の要請も日弁連主催の緊急シンポジウムや県革新懇など、原発に異を唱える団体が目立つ。 「エネルギーは国の政策と言われているが、国に任せているだけでは、県民生活の安全が成り立たないような課題が出てきた」。佐藤知事はこう繰り返し、立地地域の視点で将来を考えていることを強調し続けている。 ◇ ◇ 国には厳しい注文をつけるが、反原発の考え方とは一定の距離を保つ―。その意図は中間とりまとめの“おわりに”の一文に凝縮された。「原子力発電の健全な維持・発展を図るためには、国は原点に立ち返り、あるべき原子力政策について真剣に検討すべき時であると考える」 県幹部は「知事が十月に小泉純一郎首相、平沼赳夫経済産業相らに直接訴えたのも、本県の真意が伝わっていないと判断した面があったため」と打ち明ける。 県は中間とりまとめについて、新たに分かりやすい冊子とパンフレットを作製し、国民に向けた理解活動を始めた。検討会を設置してから、すでに約一年半が過ぎた。関係者からは「佐藤知事は国から得たものがあるのか。いまだに何もない」と指摘する声さえ出始めている。 核燃料サイクル基地を抱える木村守男青森県知事は、新設される独立行政法人・原子力安全基盤機構のうち核燃料サイクル施設を担当する約束を国から取り付けた。 しかし、本県の検討会事務局を務める遠藤俊博県企画調整部地域づくり推進室長は「これまでの検討は、どのような立地地域を目指すかを考えるための材料集めにしかすぎない。中間とりまとめは、ある意味ではスタートラインだ」と長期的な展望を描く。 ◇ ◇ 県内で原発が運転を開始して以来、三十年余り。東電の一連の不祥事の発覚、核燃料税の引き上げなどで原発に対する県の姿勢は大きな転換期に差し掛かっている。岐路に立つ国の原子力政策に対して、立地地域からの問い掛けが続く。
©福島民報社2002
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