59市町村応援プロジェクト

  • Check

伝統の舞 新風で復活 3日に諏訪神社 大熊から移住横田さん姉妹 母の故郷「元気に」

3日の例大祭に向け、稽古に励む琴音さん(奥)と彩音さん
 5月3日に開かれる川内村下川内の諏訪神社春季例大祭で、伝統の「浦安の舞」が6年ぶりに復活する。東京電力福島第一原発事故の避難区域が設定され、住民が地元を離れたために途絶えていた。新潟県柏崎市の避難先で舞を学び今春、村内に移り住んだ大熊町出身の小中学生の姉妹が演じる。本番に向け練習に励む2人を、関係者は「復興を目指す古里の希望の光」と優しく見つめている。

 浦安の舞を披露するのは横田琴音(ことね)さん(12)=川内中1年=と妹の彩音(あやね)さん(10)=川内小5年=。父好則さん(37)の故郷の大熊町で生まれ育ったが、原発事故で一時、東京に避難した後、平成25年に柏崎市に移った。
 昨年、柏崎市内の避難先で近所にあった三島神社の宮司近藤清さん(72)から五穀豊穣(ほうじょう)を願う浦安の舞の舞い手に誘われた。2人は美しい動きにみせられ「きれいな衣装で演じたい」と習い始めた。稽古に励み、神社の祭礼や郷土芸能の発表会で披露してきた。
 琴音さんの中学校への進学が迫り、好則さんと母真琴さん(39)は子どもたちを自然豊かな真琴さんの故郷・川内村で育てようと決めた。
 姉妹の転居を知った近藤さんは福島に戻っても浦安の舞を続けてほしいと願い、知人のつてで諏訪神社の宮司久保田裕樹さん(55)を紹介された。春秋の例大祭で代々、地元の小中学生の女子が浦安の舞を奉納してきた。しかし、原発事故に伴い神社周辺が緊急時避難準備区域に指定され、大半の世帯が村外に避難した。舞は途絶え、最近の例大祭では神事のみを続けてきた。
 舞い手の女の子がやって来る-。柏崎から届いたこの上ない朗報に久保田さんは心が躍った。
 3日の本番に向け、琴音さんと彩音さんは神社近くの集会所などで練習に励んできた。2人は「川内の皆さんが私たちの舞を見て、元気になってくれたらうれしい」と張り切っている。

■避難先柏崎から「援軍」

 3日の例大祭には心強い「援軍」が柏崎市から駆け付ける。2人が指導を受けた近藤さん、一緒に舞っていた6年生の永井楓奈(ふうな)さん(11)、5年生の吉原愛菜(あいな)さん(10)だ。
 永井さんと吉原さんは当日、一緒に舞台で演じる。琴音さんと彩音さんは「4人でずっと頑張ってきた。(柏崎の)2人がいれば振り付けのそろった舞を見せられる」と話す。
 久保田さんは「震災以降、途絶えていた浦安の舞を披露できるようになり感無量。2人の姿を見て、自分も舞いたいという子が出てきてほしい」と期待している。

カテゴリー:2016 川内村

浦安の舞が奉納される川内村下川内の諏訪神社

「2016 川内村」の最新記事

>> 一覧

59市町村応援プロジェクト 2016の最新記事

>> 一覧