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田舎暮らし魅力発信 滝根の稲福さん夫婦 移住経験を伝授

ツアーの参加者に6次化商品をPRする和之さん(左)と由梨さん(左から2人目)
 田村市滝根町で農産物加工業を営んでいる稲福和之さん(44)と由梨(ゆり)さん(31)夫婦は東京都から移住し、6次化商品開発に取り組んでいる。4日に同市で始まった移住・定住を促す周遊ツアーには主催者の一員として協力。「農作物の付加価値を高めれば、充実した田舎暮らしを送れる」。自身の経験を生かし、移住者の呼び込みに貢献しようと誓っている。

■農業6次化に挑む
 「もっちりとした食感でおいしい」。4日、稲福さん夫婦が作っている6次化商品の黒米うどんを周遊ツアーの客に振る舞うと、喜びの声が上がった。古代米「黒米」の粉が練り込まれミネラルが豊富に含まれている。首都圏から訪れた参加者は次々と購入していた。
 和之さんは那覇市生まれ、東京育ち。工場の排水浄化などを行う会社の社員として都内で暮らしていた。豊かな自然の中での生活に憧れ、平成16年に滝根町に移り住んだ。
 東京で生まれ育ち、都内の小学校で学校栄養士として働いていた由梨さんとは平成21年に友人の紹介で知り合い、東日本大震災が発生した翌日の23年3月12日に結婚した。
 新婚生活に浸ることなく、東京電力福島第一原発事故の対応に追われた。主力作物として期待し作り始めた原木シイタケ(露地栽培)やブルーベリーは出荷制限となった。放射性物質を測定して安全を確認した農作物でも、購入を敬遠する消費者もいた。困難に直面したが、打開策として6次化商品の開発に取り組んだ。
 稲福さん夫婦は25年7月、農産物加工の福福堂(ふくふくどう)を開業した。無農薬と無化学肥料にこだわり、黒米の甘酒や黒米うどん、エゴマ油、ブルーベリージャムを次々に売り出した。田村地方の農産物直売所や観光地の土産品店で販売し、売り上げは年々増加している。 
 滝根町でかつて盛んに栽培されていたヤマブドウをジャムにして地域の特産品として売り出すことも検討している。さらに将来的には農家民宿を経営し、田舎暮らしの魅力を発信する考えだ。「自然の中で生きる良さを知ってもらいたい」と稲福さん夫婦は都会の人々に向けて呼び掛けている。

カテゴリー:2016 田村市

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