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安積疏水巡りに脚光 案内人 歴史発信より充実

ファン・ドールンの銅像を訪れたツアー参加者=10月29日
 安積疏水開削事業などを巡るストーリーの日本遺産認定を受け、郡山市の「郡山水と緑の案内人の会」による関連施設を訪ねるツアーが人気を集めている。参加希望者が殺到したため今年は実施回数を増やし、内容を充実させて来年以降も継続する。会員は市が育成するボランティアガイドの中核メンバーとして活動する見通しで、「古里が発展する礎となった疏水の歴史を発信したい」と誓う。

 20人ほどが会員登録している案内人の会のツアーは主に県民が対象。安積疏水の完成を記念して造られた麓山の滝、関連資料が保管されている開成館、沼上発電所などを巡り、猪苗代湖近くの十六橋水門や、疏水を設計したオランダ人技師ファン・ドールンの銅像を訪れるため会津地方にも足を延ばす。
 例年、30人程度を中型バスで案内してきたが、今春の日本遺産認定後に募集したところ40人以上が申し込んだ。急きょ、45人乗りの大型バスに切り替え6月に実施したが、定員オーバーで参加できない人が出た。このため、50人近くを集め10月29日に改めて行ったという。
 来年も2回の実施を計画しており、昭和期に造られた「新安積疏水」と呼ばれる水路をルートに加える見通しだ。さらに、会員は市が今年度中に育成を始める「日本遺産ボランティアガイド」としても活動していく予定になっている。
 会の内部からツアーで巡る各ポイントに案内の標識を設けるべきだとする声が出ている。観光地化を目指すには道路、駐車場、トイレの整備も必要だと市に訴えていく。


■案内人の会会長 小西敦雄さん 79 「先人の偉業後世に」
 「これまでの取り組みが報われた思いがする」。案内人の会の会長を務める小西敦雄さん(79)はツアーの盛況を誰よりもうれしく感じている。
 平成20年に、市内の観光名所を広くPRしようと有志とともに会を結成した。安積疏水関連施設を現地調査し、23年にツアーを始める予定を立てた。しかし、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が起きて計画を断念。「震災と原発事故に負けたくない。ツアーを市民が郡山に誇りを持つきっかけにしたい」と夢中で準備を進め翌年、実現した。
 大阪府豊中市に生まれ、仙台市で育った。昭和58年に転勤で郡山市に移り住んだ。雪や紅葉など四季の移ろいの美しさ、外部の人を温かく受け入れる風土に魅せられ、一度は市を離れたが定年退職した平成9年に再び戻った。
 郡山は第二の古里だ。「地元の先人が成し遂げた偉大な業績を後世に伝えたい」と目を輝かせている。

カテゴリー:2016 郡山市

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