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棚倉「歴活」で発信 文化財の案内人育成

歴活の打ち合わせをする塚野さん(左)と須貝さん
 棚倉町で歴史に触れる活動「たなぐら歴活(れきかつ)」を若者が来年2月に再開し、文化財を守り発信する町民の機運を高める。町の史跡調査に関わった学生が今年3月まで1年間運営したが、町教委生涯学習課の棚倉城跡調査員塚野聡史さん(23)=福島市出身=が後継の学生と協力し、中身を充実させて町民の案内人育成につなげる。町は棚倉城跡の国史跡指定を目指しており、町民の手で地域の宝を磨く環境を醸成する。

■若者ら企画、2月再開

 「古代から歴史をさかのぼって紹介するのはどうか」「企画にストーリー性を持たせれば面白い」。塚野さんは茨城大大学院生の須貝慎吾さん(22)、同大人文学部生の大山恒さん(22)と若者らしい視点で幅広い世代の関心を引きつける活動内容を思案している。意見交換会や街歩きの場を設けるほか、他のイベントと連携した取り組みも想定する。歴活の参加者が町の観光案内人として気軽に来訪者を迎え町内を紹介できるよう後押しするつもりだ。
 塚野さんは山形市の東北芸術工科大芸術学部歴史遺産学科に在学していた平成25年9月、棚倉城二ノ丸石垣の調査に関わったのが縁で今年2月に町臨時職員になり、移住した。「町外出身だからこそ棚倉の歴史の奥深さに引かれた。国指定になるのを見届けたい」と熱く語る。
 7月に城から隅櫓(すみやぐら)とされる礎石を発掘した。城跡の歴史的価値を証明する成果で、文化庁に申請する報告書をまとめている。指定後の将来を見据え「保全や観光振興に向けて文化財をどう磨くか。町全体の盛り上げが必要」と歴活再開の意義を説く。
 生涯学習課は平成24年度から、東日本大震災で一部損壊した棚倉城跡の石垣調査などを始めた。協力する東北芸術工科大や茨城大の大学院生、学部生を臨時職員の調査員に受け入れている。歴活は茨城大の大学院生3人の発想で始まり、昨年2月から今年3月まで計7回にわたって催された。毎回、町民20人ほどが参加し、郷土の歴史に理解を深めた。
 調査員として町内で活動した山梨県立考古博物館の学芸員一之瀬敬一さん(29)は「棚倉は奥州の入り口で、人や物が行き交う興味深い地。特色ある歴史がある」と振り返る。
 歴活に参加経験のある町内の会社員宇津木綾子さん(44)は「親しみが持てる内容で棚倉への愛着が湧いた。できればまた参加したい」と再開に期待を寄せている。

カテゴリー:2016 棚倉町

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