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松明あかし有志イタリアへ 火祭り通し市民交流 聖アントニオ祭参加

イタリアとの交流に期待を膨らませる水野さん(右から3人目)と安田さん(同2人目)ら
 地域に根付く伝統の火祭りを縁に、海を越えた市民交流が始まる。須賀川市の「松明(たいまつ)あかし」に携わる有志の会は15日から3日間、イタリア中部の自治体で行われる「聖アントニオ祭」に初めて参加する。市長からの友好のメッセージを持参し、420年余の歴史を誇る松明あかしの魅力を紹介する。復興に向けて歩む福島の姿を伝え、観光誘客を目指す。

 聖アントニオ祭に参加するのは「火祭りで須賀川とイタリアを結ぶ会」のメンバー7人。祭りを見た経験のある東京都在住の女性を通じて「イタリア版松明あかし」の存在を知り、草の根の相互交流を深めようと昨年5月に会を結成した。11月には女性の紹介で、聖アントニオ祭の関係者2人が松明あかしを見学した。今回はお礼を兼ねて現地に向かう。
 毎年1月15日から3日間催される聖アントニオ祭は、ローマから東に車で3時間、人口約2000人のまちファラ・フィリオールム・ペトリの伝統行事だ。約200年前、フランスのナポレオン軍を巨大な松明の火で撃退した逸話に基づく。15の地区ごとに高さ8メートル、直径50センチの松明を作り、教会近くの広場に運んで点火。地元の守護聖人に感謝をささげる。
 須賀川からの一行は15日、現地の首長と面会する。市民交流の発展を祈念する橋本克也市長のメッセージや市旗、「須賀川松明あかし」と書かれた垂れ幕などを贈る。市の観光パンフレットなども配布し、観光で須賀川を訪れるよう呼び掛ける。
 祭りのメインとなる16日には地元住民とともに松明を運ぶ。火柱を囲んだ歌や踊りに参加し、伝統文化を継承する思いを共有する。祭りの様子はインターネットの動画サイトを通じて世界中に発信される。
 18日には小学校を訪れ、須賀川二小の児童が作成した折り鶴などをプレゼントする。現地ではメディアの取材を受ける予定が組まれているという。
 火祭りで須賀川とイタリアを結ぶ会代表を務める会社社長水野和彦さん(55)は、市内の緑町町内会で松明作りの責任者を務めている。仕事の都合が合わず今回は参加しないが、「須賀川にはボタンなど多くの魅力がある。相互交流を重ねて、観光誘客につなげたい」と張り切っている。訪問団長を務める主婦安田きよ子さん(63)は「松明あかしの歴史と魅力を知ってもらうと同時に、現地で元気な福島の今を発信する」と誓う。
 一行は13日に出発した。現地でホームステイし20日に帰国の予定だ。

※松明あかし 日本三大火祭りの1つ。毎年11月、市内の五老山で行われる。須賀川一帯を治めた二階堂家と伊達政宗軍が対した天正17(1589)年の合戦の戦死者を弔う行事として受け継がれている。地域や学校、事業所ごとに20本程度の松明を作る。松明はカヤを使い、高さ約8メートル、直径1メートル程度。

※聖アントニオ祭 イタリアのファラ・フィリオールム・ペトリで毎年1月に開かれる。松明の火を掲げ、ナポレオン軍を撃退したという1799年の逸話に由来する。地元の守護聖人アントニオ・アバテに感謝をささげる祭りとして継承されている。15地区ごとに、アシを束ねた高さ約8メートル、直径約50センチの松明を1本ずつ作る。松明を一堂に集めて点火し、住民が聖アントニオ像を担いで松明の周りを一周する。国内各地から観光客が訪れる。

カテゴリー:2017 須賀川市

地元の守護聖人に感謝をささげる「聖アントニオ祭」

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