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空き家で人口減対策 Iターン検討者対象 坂下町、「お試し」宿泊事業

 会津坂下町は人口減少対策の一環で4月に町内の空き家を活用した宿泊体験事業を始める。空き家をリフォームした「お試し住宅」を整備し、町内へのIターンを検討している人に格安で貸し出す。不動産業者と連携して「空き家バンク」も設立し、移住者へ住宅をあっせんする。田舎暮らし体験ツアーなども取り入れ、人口減少に歯止めをかける。
 「お試し住宅」は昭和46年に建てられた木造平屋の民家を町が所有者から借り受け、昨年末から改修している。延べ床面積は約100平方メートルで間取りは4DK。町中心部に車で5分ほどの中政所(なかまんどころ)地区にあり、学校や医療機関、買い物に便利な上、東側に磐梯山が見える眺望が広がる。
 地方創生加速化交付金850万円を活用し、屋根のふき替えやトイレ、風呂、台所の水回りを修繕している。利用料は宿泊人数にかかわらず1日当たり900円と割安に設定し、利用日数は2日以上30日以内とする。
 宿泊体験事業開始に向けて町は昨年10月に不動産業者の協力を得て「空き家バンク」を創設した。空き家の解消に向けて、体験事業を利用して移住を決めた人への住宅の紹介、インターネットを通じた仲介を進める。町商工会など経済団体と協力して、定住後の雇用面の相談にも応じる。
 平成27年度の町の調査で町内の空き家は約300軒と判明した。50軒ほどは改築により利用可能で順次、空き家バンクに登録している。既にあっせん事業はスタートしており、これまでに1軒が成約に至った。
 今年夏以降はお試し住宅を活用した田舎暮らし体験ツアーを実施する。都市部の会津若松市に近く、磐越自動車道やJR只見線を利用しやすい交通の利便性、日本酒や馬刺し、みそ、しょうゆなど地場産品が豊富な食文化など町の特徴をアピールして移住促進につなげる。

■定住増図り町に活力

 町の人口のピークは昭和25年の2万7826人。平成8年に2万人を割り込み、1日現在は1万6063人と減少に歯止めがかからない。町の人口ビジョンの推計では平成52(2040)年には1万1千人となる見通し。お試し住宅を絡めた各種対策で1万3千人台でとどめたい意向だ。
 町は若者定住促進策として25年度から40歳未満の転入世帯が町内に住宅を新築または購入する場合に取得金額の10分の1(上限100万円)を補助している。賃貸住宅に入る場合も1年間にわたり家賃を毎月1万円補助している。
 斎藤文英町長は「人口問題は町の活力に直結する。町の魅力を理解してもらうにはまとまった滞在時間を確保するのが最適と判断した。町が誇る人、食、文化など潜在的な素晴らしさに理解を深めてもらい、にぎわいを取り戻したい」と期待している。

カテゴリー:2017 会津坂下町

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