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「薬草の村」で農業振興を カンゾウ栽培本格化へ

 平田村は平成29年度、薬草「カンゾウ」の栽培を本格化させる。28年度から村内のジュピアランドひらたで奥羽大薬学部と実施している実証試験の成果が出ており、29年度は遊休農地で生育状況を調べる。村の気候に合った栽培技術を確立し農家に栽培を奨励する。入浴剤や化粧品など6次化商品の開発にも取り組み「薬草の村」として農業振興につなげる。

■遊休農地を活用

 村はジュピアランド内で28年7月から実証試験を始めた。標高約500メートルの露地とハウスで合わせて約2000株を栽培している。露地での生育が順調で、栄養分を多く与えた結果、漢方薬の原料として使われる根の部分が20センチほど地中に伸びているのが確認された。
 試験を監修している奥羽大薬学部の伊藤徳家准教授(59)によると、国内で最も標高が高い場所で生育が確認された例になるという。暑い夏、寒い冬、雨が少ない村の気候が栽培に適しているとみている。
 村は29年度、新たに標高400メートルから500メートルの遊休農地2カ所で500株ずつカンゾウを育てる。実際の農地でも生育状況を調べ、気候や土壌に合った栽培方法を確立する。
 村の主力農産物は葉タバコだった。23年に起きた東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響や高齢化で栽培をやめる農家が増え、約15ヘクタールが遊休農地となった。村は厳しい自然条件でも育ち、除草など簡単な作業だけで栽培できるカンゾウに注目した。
 カンゾウの根に含まれるグリチルリチンは一般的に肝機能障害や各種アレルギーなどの改善に効果があるとされる。
 村は6次化商品の開発にも乗り出す。ジュピアランドの名物のシバザクラとアジサイ、ユリをイメージした入浴剤にカンゾウの成分を入れる方法を探っている。化粧品やせっけんの開発も検討している。
 伊藤准教授は「阿武隈高地で大規模に栽培できる可能性がある」と話し、沢村和明村長は「大量に生産できれば製薬メーカーに販売できる。農家の所得を向上させたい」と期待している。

カテゴリー:2017 平田村

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