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生薬活用しコメ栽培 浅川の小室さん

「漢方資材」を散布したコシヒカリの苗を眺める小室さん
 浅川町のJA夢みなみ花火の里あさかわ漢方資材栽培米生産部会は、今年で発足から10年を迎えた。部会長の小室勝弘さん(57)は仲間と一緒に生薬入りの「漢方資材」を使った特産のコメを育てると誓う。東日本大震災直後は会員から栽培をやめようと声も上がったが、諦めずに作り続けてきた。収穫後は仲間と一緒に記念の研修旅行を計画している。「いつかは首都圏などで食べてもらいたい」。張り切って田植えの準備を進めている。
 漢方資材栽培米は「漢方資材」をコシヒカリの苗に散布し、田植えする。減農薬で病気に強く、食味が良くなるとされており、平成19年からJAと生産者が取り組んできた。現在の会員は25人で合わせて約42ヘクタールで作付けしている。
 小室さんは町内で約10ヘクタールの田んぼでコメを作っており、そのうち約4ヘクタールで漢方資材栽培米を生産している。代々のコメ農家で特色あるコメを作ろうと設立当初から部会に加入し、21年から部会長を務めている。愛知県に出荷するなど成果を上げてきたが、23年の震災と東京電力福島第一原発事故直後、風評のため会員からは「売れないからやめよう」と声が出た。小室さんは「続ければいつか光が見える」。会員の気持ちを一つにまとめた。
 部会は27年に環境保全型農業推進コンクールの東北農政局長賞を受けた。同年に町のふるさと納税の返礼品として漢方資材栽培米が採用された。26年からは浅川中の3年生に合格祈願米としてプレゼントし、町内外に魅力を発信しようとしている。
 ただ、まとまった数量の販売先を県外に探すのに苦労している。個人的に販売している東京などの消費者の「また作って」という言葉が励みだ。
 今年は10日ごろから田植えを始める。「味には自信がある。このコメは原発事故には負けていないと知ってもらいたい」。食べた人の笑顔を思い浮かべながら田んぼを見つめた。

カテゴリー:2017 浅川町

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