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今秋にも「岩谷巌日記」 自由民権運動研究へ刊行 石陽史学会

安在名誉教授が寄贈した資料を整理する鈴木代表委員(左)と小豆畑顧問
 石川町などの郷土史家らでつくる石陽史学会は創立30周年を記念し、今秋にも自由民権運動家岩谷巌(いわや・いわお=1849〈嘉永2〉~1916〈大正5〉年)の日記をまとめた単行本「岩谷巌日記」を初めて刊行する。日記には東日本初の政治結社石陽社の集会や河野広中ら中心人物の活動が記されており、資料として一覧できるようにして研究に役立てる。
 「10日 晴 日曜本日石陽社議員石川町ニ於テ大開議 発開候ニ付達書来リ(中略)午後12時限リ石川小学ニ於テ」。1878(明治11)年2月、石陽社の最初の大会議が石川小講堂で開かれた。岩谷巌は会議の様子を日記に記した。
 岩谷は小高村(現玉川村)の元小学校教員で大雷神社の神官だった。石陽社に参加し、1873年から43年間の日記を残した。河野が吉田光一や吉田正雄ら中心人物と会談した日時や演説会、会議の様子などを記述している。
 単行本は約600ページで、石陽社の成り立ちについて記した1873年から1883年までを掲載する。岩谷が日記を付ける前に書いた1870年からの文章も載せる。古文書の原本を活字にして人物や出来事の背景などを説明する注釈を入れる。原本は大雷神社が所蔵し、研究者は必要な部分の写しを資料としていたが、1冊にまとめることで一覧できるようになる。
 2013(平成25)年から元郡山高校長の鈴木吉重代表委員(64)ら出版委員10人が編集に当たってきた。価格は未定で11月ごろの刊行を予定している。鈴木代表委員は「地域で催された芝居や浄瑠璃の上演などの記述もある。民俗資料としても貴重だ」と語る。自由民権運動研究の第一人者・安在邦夫早稲田大名誉教授(77)=二本松市出身=も「資料が1冊になれば研究が一層進む。一般向けの顕彰活動にも活用できる」と評価した。

■2万点の資料整理 一部を展示方針
 石陽史学会は、安在名誉教授が町に寄贈した約2万点の資料整理作業も進めている。
 寄贈を受けた2013年度から鈴木代表委員や小豆畑毅顧問(75)らが週3回、町公民館で書籍や論文、古文書などの目録作成や分類に取り組んでいる。作業終了後、町は町内に復元する自由民権運動家鈴木荘右衛門・重謙養父子の屋敷(通称・鈴木重謙屋敷)などに資料の一部を展示する方針だ。

カテゴリー:2017 石川町

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