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村民以外に公共サービス提供 「ふるさと住民票」導入 飯舘村

 飯舘村は2018(平成30)年度、村民以外の登録者に公共サービスを提供する「ふるさと住民票」制度を県内で初めて導入する方針を固めた。村民と同じ料金で公共施設を利用してもらう案などを検討している。村を訪れる人を増やして移住促進につなげるほか、東京電力福島第一原発事故により他の市町村に住民票を移した住民との絆を強める。

 ふるさと住民票は2015年、民間の政策シンクタンクと飯舘村など全国の8市町村が共同で提言して誕生した。飯舘村の制度では、村に関心のある人なら年齢や住んでいる地域にかかわらず誰でも登録できるようにする。
 具体的なサービスは今後決めるが、宿泊施設など村の公共施設を村民と同じ料金で利用できるようにするほか、限定グッズの贈呈、「一日村長」就任などを想定している。関連予算を2018年度当初予算に盛り込む方針。登録者には「ふるさと住民カード」を発行する。図柄は3種類で、500枚ずつ計1500枚を用意する。
 村外からの登録者として、累計で約1万7000件に及んでいる「ふるさと納税」の寄付者、村の「いいたてっ子未来基金」に善意を寄せた人たちを念頭に置いている。持続的な地域づくりのため、「応援団」を村外から募る。
 村内では今年3月末、原発事故に伴う避難指示が帰還困難区域を除いて解除された。今月1日現在の居住者は全人口5934人の9・2%に当たる546人。全村避難により他の市町村に住民票を移さざるを得なかったケースも多く、村を離れた住民が制度に登録し、村内居住者との交流を通じて古里とのつながりを保ってもらう取り組みも検討している。
 菅野典雄村長は原発事故後、村民が複数の自治体に住民登録する「二重住民票」の導入を国に求めた。しかし、税金や選挙権に関する国の方針がまとまらず、見送られた経緯がある。菅野村長は「村を思う人に、どのようなサービスを提供できるか知恵を絞りたい」としている。

※ふるさと住民票
 自治体が住民以外に公共サービスを提供する任意制度。2015(平成27)年8月に政策シンクタンク「構想日本」と飯舘村など8市町村の首長が共同提言した。サービス内容は自治体が決め、登録者にカードを発行する。2016年2月に鳥取県日野町が全国で初めて運用を開始し、現在は鳥取、徳島、香川各県の計5市町村が導入している。主なサービスとして広報誌の送付、試供品の提供、町幹部との交流会などがある。

カテゴリー:2017 飯舘村

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