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新成人の門出に 双葉中の思い出 震災時1年生 幻の卒業アルバム 町教委が制作

送られてきた写真を整理する苅部さん(右)ら町復興支援員
 双葉町教委は東日本大震災発生時に双葉中1年生で来年1月成人式を迎える71人のためにデジタル版の「卒業アルバム」を作る。東京電力福島第一原発事故により双葉町にある母校での卒業はかなわずアルバムもなかったが、当時の生徒や家族から双葉中で過ごした写真を募り、同級生と古里の思い出を共有する。1月3日にいわき市で行う成人式の様子も収録し、人生の節目の記念品として、新成人の元へ届ける。

 初めて制服に身を包んだ入学式。同級生と切磋琢磨(せっさたくま)した部活動。みんなで汗を流したグラウンドの草むしり。夜遅くまで準備にいそしんだ文化祭-。
 思い出に残る日々は色あせないが、町教委が所有する当時の写真は決して多くない。生まれ育った古里の記録を集め、1枚でも多くの「思い出」を共有し広く写真を募り、卒業アルバムを作ることにした。
 アルバム作りに協力している町復興支援員の苅部典子さん(44)は「(当時の)生徒たちが持っている写真だけでなく、家族の方にも協力してほしい」と写真の提供を呼び掛ける。
 「卒業アルバム」はDVDで制作する。町教育総務課総務係長の加村めぐみさん(40)は「DVDで渡すことで、プリントやデータの受け渡しができ、離れて暮らす家族でも共有しやすい」と利点を語る。
 来年の成人式で実行委員長を務める柳沢良樹さん(19)は家族とともに埼玉県加須市に避難している。現在は専門学校で自動車整備を学ぶ日々を過ごす。
 双葉中ではバスケ部に所属し、部活動に励んだ。しかし、当時を振り返る写真はほとんど手元に残っていない。
 町が当時の写真を集め、アルバムを作ることを知った。目まぐるしく変わる環境の中で薄れてしまった中学時代の思い出がよみがえった。「アルバムの制作はすごくうれしい。どんな写真があるのか、手元に届くのが楽しみ」と声を弾ませた。
 今年6月、震災後初めて町に入った。久しぶりに見る自宅や校舎の光景に熱い思いが込み上げた。1月3日にいわき市のいわきワシントンホテル椿山荘で行われる成人式では町を離れて以来、久しぶりに会える友人がいるかもしれない。「新たな一歩を踏み出すきっかけになる」と期待した。

■写真、動画募集 来月10日まで
 募集している写真は双葉中在籍時のものでプリントのほか、データや動画でも受け付ける。来年1月10日まで。撮影日や場所などが分かれば明記する。応募枚数の制限はないが、応募多数の場合は事務局が選定する。
 写真、動画は郵送かメールで送る。郵送は郵便番号974-8261 いわき市植田町中央1の16の13 双葉町教育委員会「卒業アルバムプロジェクト係」へ。メールアドレスはkyouiku@town.futaba.fukushima.jpで件名に「卒業アルバムプロジェクト写真」と明記する。
 問い合わせは町教委 電話0246(84)5210へ。

カテゴリー:2017 双葉町

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