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コンニャク芋で地域に活力 来年度から地元農家とタッグ 市復興支援員 菱沼勇さん 63

コンニャク芋生産に向け、地元の生産者と意見を交わす菱沼さん(右)
 伊達市復興支援員として市内霊山町を担当している菱沼勇さん(63)は、来年度から霊山町小国地区の活性化に向け、地元農家と力を合わせてコンニャク芋の生産に本格的に乗り出す。県職員時代に培った営農技術や知識を生かして加工食品を開発して地区の新たな魅力に加える。料理教室などを通して住民間の交流促進にもつなげる。

 県の農業普及所職員として営農や栽培技術の指導をしながら県内を飛び回っていたさなかの2011(平成23)年に東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が起きた。
 「福島の農業はどうなってしまうのか」。危機感にさいなまれていた2013年春、伊達市にある県県北農林事務所伊達農業普及所長に就いた。
 所長として原発事故に伴う影響で一部世帯が特定避難勧奨地点に指定された小国地区の復興を考える委員会に携わった。議論は熱く、古里再生に懸ける住民の思いに胸を打たれた。
 「自分のノウハウを生かしてみんなの力になりたい」。思案の末に2015年に定年退職後、市の復興支援員に応募して採用された。
 コンニャク芋はあくが強く、イノシシの食害に遭いにくい。栽培管理も省力化できる点などを考慮して栽培作物に選んだ。菱沼さんの呼び掛けに応じた地元生産者約40人と共に、6月に「地域興しコンニャクプロジェクト研究会」を発足させた。
 今年度は地区内の畑約25アールで試験的にコンニャク芋を作付けして約300キロの収穫を得た。来年度は30アールに拡大して収量350キロを目指す。
 芋は「生芋こんにゃく」に加工する。すりつぶした芋をそのまま固める製法で、一般的な粉から作るよりも風味が強く、食味も良い。
 市も取り組みを後押しする。来年春に地区内にオープンする道の駅「伊達の郷りょうぜん」で、生芋こんにゃくをはじめコンニャクの加工食品を販売したいとの申し出があった。
 市内の公共施設などで開催を予定している料理教室は、地域住民やこんにゃく料理に興味のある人を対象に開催する。調理法を学びながら住民間や世代間の交流を深められる場としたい意向だ。
 菱沼さんは「将来的には小国地区を県内有数のコンニャクの生産地に育てたい」と夢と希望を膨らませている。

カテゴリー:2017 伊達市

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