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編み組細工の生業支援 アカデミー修了者対象 定住を促進

 三島町は2018(平成30)年度、古里の伝統文化である編み組細工の後継者育成を充実させる新制度を設ける。町が2017年度に開講した生活工芸アカデミーの修了者を対象に、編み組細工を生業(なりわい)に独立するのを支援し、町内への定住につなげる。
 町が新設するのは「生活工芸伝承生制度」で、編み組細工の基礎を学ぶ生活工芸アカデミーの修了者を臨時職員として採用する。月12日間の勤務で月額10万円程度を支給し、町営住宅の家賃を免除する。期間は1年更新で最長2年。県外出身の2人が4月から、第1期の伝承生として歩み出す。町は5日開会の3月定例議会に提出する2018年度一般会計当初予算案に関連予算を盛り込んだ。
 伝承生は町生活工芸館に勤務し、伝統工芸士が指導する生活工芸アカデミーの運営を手伝う。編み組細工を地域づくりに生かす事業の企画なども担う。勤務日以外はそれぞれ創作に励んでもらう。
 町は町生活工芸館前にあり、現在は利用されていない「工人の館」を編み組細工や木工品の工房兼店舗に改修する計画。伝承生や町内の職人が編み組細工の実演や作品展示、販売をできるようにし、観光誘客につなげたい考えだ。
 現在、編み組細工に励む町民は100人ほどいるが、60歳以上が9割を超えている。こうした事情を受けて町が始めた生活工芸アカデミーは研修期間が1年間で、学生が修了後に工芸で生計を立てられるまでの支援が課題となっていた。
 矢沢源成町長は「編み組細工を生かして町への定住を促し、伝統継承と地域振興につなげたい」と話している。

■移住コーディネーター 町役場に配置へ
 三島町は町外からの移住希望者の受け入れ態勢を強化するため、2018年度に移住コーディネーターを新たに採用し、町役場に配置する。
 移住コーディネーターは首都圏などで開かれる移住相談会で編み組細工など町の魅力を発信し、生活工芸アカデミーの受講希望者や田舎暮らしに憧れる人の移住を促す。町が昨年9月に開設した空き家バンクの運営も担う。
 町内では住宅約800戸のうち、約4分の1に当たる約180戸が空き家となっている。所有者から売買や賃貸などの希望を聞き、空き家バンクに登録してもらう。

※三島町の編み組細工 農閑期の仕事として、古くから住民がわらじや衣類、籠などの生活道具を作り続けてきた。町はものづくりの文化を後世に伝えようと、1981(昭和56)年に生活工芸運動を始めた。2003(平成15)年に編み組細工のヤマブドウ細工、ヒロロ細工、マタタビ細工が国の伝統的工芸品に指定された。

カテゴリー:2018 三島町

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