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漢字の授業これからも 今春退職の駒形小教頭 萩原孝さん

6年生に古代文字の意味を教える萩原さん(左)
■語り部活動に意欲
 喜多方市で活動する「喜多方を漢字のまちにする会」会員で駒形小教頭の萩原孝さん(60)は漢字の持つ意味や成り立ちを児童に教え続けている。今月末で36年間の教員生活に別れを告げる。最後の教え子となった6年生13人は自分の名前の一字を漢字の原形の古代文字にして彫り、卒業記念品の游印(ゆういん)を完成させた。「言葉の大切さを伝えてきた。これからも活字に親しんで」と願う。

 喜多方市塩川町にある駒形小の教室に、23日に卒業を控えた6年生の笑顔があった。手にはオリジナルの游印。「彫るのは難しかったが、漢字本来の意味が分かった。中学生になってからも勉強したい」と口をそろえた。子どもたちを見つめる萩原さんの目は、どこまでもやさしい光をたたえていた。
 萩原さんが駒形小に着任したのは2016(平成28)年4月。「漢字のまちにする会」の協力を受け、総合学習の授業に漢字に関する授業を取り入れた。子どもたちが苦手意識を持っていたためだ。古代文字や漢字の歴史について学ぶ楽しさを自分なりに伝えたかった。
 校内に古代文字についてのクイズを張り出した。授業前の朝の会では、児童一人一人の名前を古代文字にして教えてきた。教壇を去る日が近づく中、6年生の作製した游印は自らの指導の集大成だ。「みんな心を込めて上手に彫ってくれた」と笑みがこぼれる。
 萩原さんは刻字家の故高橋政巳さん=享年(68)=から書を教わり、2014年に高橋さんが顧問を務めていた「漢字のまちにする会」のメンバーとなった。「まるで絵画のようだ」と高橋さんの篆書(てんしょ)に感動したのがきっかけだったという。
 退職後は、子どもたちや市内を訪れた観光客に古代文字の面白さについて伝える語り部として活動する考えだ。「高橋さんの教えを守り、古代文字の普及に取り組んでいきたい」と意欲を燃やしている。


※喜多方を漢字のまちにする会 古代文字を生かしたまちづくりを進めるため、市民有志が2014(平成26)年に設立した。現在は、上野昌宏会長ら会員15人が小学校などへの漢字学習支援活動、古代文字の看板が掲げられている店舗を回る「ミステリーウオーク」などを展開している。空き蔵を使った「漢字ミュージアム」を開設する構想もある。

カテゴリー:2018 喜多方市

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