次期学習指導要領へ移行措置

 文部科学省は5月26日、小中学校の次期学習指導要領を2020年度以降に円滑に全面実施するため、18年度からの移行措置の内容を公表した。英語の「聞く・話す」中心の外国語活動を小学3~6年で実施し、「総合的な学習の時間」の一部を使用可能とする。5、6年では次期指導要領で正式な教科となる英語の内容の一部も扱う。国語の漢字や社会の領土など、次期指導要領の一部先行実施も盛り込んだ。増加する授業時間の確保や、移行期間中の入試への対応が課題となりそうだ。

 移行期間は小学校が19年度までの2年間、中学校が20年度までの3年間。指導内容に大きな変更がなく、教科書の対応が必要ない教科は、積極的に次期指導要領に基づく授業を先行実施する。

 小学校の外国語活動は新たに3、4年で年15こま(1こまは45分)実施。アルファベットの読み方を学び、短い話を聞いて内容を理解できるようにする。5、6年は現在の年35こまから年50こまに増やし、簡単な語句や基本的な表現で自分の考えを書かせるなどする。

 3~6年では総授業時間数が年15こまずつ増えるが、現在以上の授業時間数を確保するのが難しい学校のため、年70こま実施している総合的な学習の時間を、年15こま以内で外国語活動に振り替え可能とする。

 国語、算数・数学、理科、社会は、学年ごとに次期指導要領の一部を先行実施する特例を提示。国語で都道府県名に使う漢字の学習が追加されたり、小学校の社会で竹島(島根県)と尖閣諸島(沖縄県)を「固有の領土」として学んだりする。

 小学校の音楽や体育、中学校の音楽や英語などは18年度から次期指導要領での授業を可能とする。小学校で18年度から、中学校で19年度からの教科化が既に決まっている道徳は、教科化と同時に次期指導要領の内容で授業を行う。中学校では18年度から先行実施もできる。総合的な学習の時間や「特別活動」は小中ともに18年度からの先行実施を義務付ける。

 文科省は移行期間中に各校が実施する入試について、特例の範囲で出題するよう配慮を要請。外国語活動は新教材を作成、算数・数学などでも補助教材を検討する。

 文科省は26日午後、移行措置についてのパブリックコメント(意見公募)を始めた。

次期学習指導要領へ移行措置