福島県いわき市田人町の高柴ダムに、昨秋の大雨の影響で大量の流木が流れ込み、ダムを管理する県は廃棄コストを軽減しようと流木を使ったアート作品の材料、薪(まき)材として住民に無償で提供する。原油高の影響などで薪ストーブが見直されており、県の財政支出と一般家庭の家計を助ける“一石二鳥”の試み。タイムリーな流木活用法として注目されそうだ。
流木は昨年9月6、7の両日に本県沖を通過した台風9号による大雨の影響で、古殿町や鮫川村の鮫川から流入した。
鮫川からのダムへの流入量は例年は1秒間に約12立方メートルだが、今回は最大で約777立方メートルに上り、阿武隈山系や沿岸から丸太や木材が押し寄せた。流木のほか、ごみ、発泡スチロールなどを合わせた総量は例年の年間300立方メートルの12倍もの約3600立方メートル。現在までに回収できた流木やごみは約2100立方メートルあり、うち流木は約1200立方メートルあった。
流木は通常、産業廃棄物として処理する。多額の支出が見込まれたため、薪材としての活用を決めた。丸太や木材を約2メートルに切りそろえ、住民に提供する。住民にすべて引き取ってもらった場合、約320万円のコスト縮減につながるという。
回収物の中には発泡スチロールやペットボトルなどの一般家庭ごみのほか、不法投棄されたタイヤや冷蔵庫もあった。県ダムグループは「流木のほかにも、多くの一般家庭ごみが流れてきた。ごみの撤去にも税金がかかるので、マナーの向上もお願いしたい」としている。
流木希望の問い合わせは鮫川水系ダム管理事務所 電話0246(63)2155へ。同事務所のホームページにも記載されている。
流木、アートや薪材に 県、住民に無償提供
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