福島市の福島明成高は、“旅をするチョウ”として知られる「アサギマダラ」を呼ぶ取り組みを進めている。第一弾としてアサギマダラが好むとされる絶滅危惧(きぐ)種の植物「フジバカマ」を増やすことに成功。今後は、アサギマダラの生態について調査。地元の小学校などにもフジバカマを贈り、チョウを呼び込む。
福島明成高の生産情報科はGIS(地理情報システム)を活用して学習している。デジタル化された地図データと統計データなどを総合的に扱うシステム。このシステムをアサギマダラ呼び込みに活用することにした。
アサギマダラは、においに敏感でヒヨドリバナ属の花を好む。同校実習講師の江川純司さん(36)はヒヨドリバナ属のフジバカマを増やせば、アサギマダラも集まってくるのではないかと仮定した。
フジバカマは護岸工事などで環境も変わり、最近では見る機会が少なくなった。
江川さんらは同校OBや福島大教授らの協力を得て情報を集め、福島市内の植物園にフジバカマがあることを確認。挿し芽をしたり、育ちやすい土の環境を調べ、1年で20本以上に増やした。
今後はフジバカマの種などの研究も進め、周辺の小学校にも贈り、自然環境について学ぶ契機とすることも検討している。江川さんは「絶滅危惧種を守るとともに、まだ謎の多いアサギマダラの生態についても生徒と学びたい」と話している。


