経済産業省認定で全国的に高い人気を誇る伝統工芸品「奥会津編み組み細工」を守る福島県三島町の職人らの地道な努力が実を結びつつある。主な材料となるヤマブドウのつるの確保が年々難しくなっている中で、7年ほど前から、つるの人工栽培に乗り出していたが、今年初めて収穫に成功した。職人たちは、日本古来のものづくりの技を後世に残そうと懸命の努力を続けている。
編み組み細工の材料の1つであるヤマブドウは通常、奥会津などの山中に自生している。細工には通常10~20年ものが使われているという。
しかし、過疎化や職人の高齢化、輸入木材の増加などの影響で間伐が行われないことなどから山林が荒廃。三島町でのヤマブドウのつるの収穫量は最盛期の十分の一程度になっていた。
町と、職人らでつくる三島町生活工芸運動友の会は平成14年ごろから町内の美坂高原周辺などで栽培に乗り出した。土壌の条件や雪害が原因で多くの栽培場所で失敗が繰り返された。
危機感を持った町の編み組み細工職人・五十嵐三美(みつよし)さん(55)と五十嵐恵(さとし)さん(77)らは日当たりや土壌、水はけなど、さまざまな条件を変えながら試行錯誤を重ねた。
その結果、日当たりのよい畑の土に差し込んだ鉄パイプなどにつるを巻き付かせるようにして栽培したものが順調に生育していた。
今年初めて約1キロのつるの収穫に成功した。
編み組み細工継承へつる確保 三島で材料のヤマブドウ栽培成功
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