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楢葉から避難の美容室が開店 いわきで従業員と共に再起

オープンした店で客と談笑する片野さん(右)

 福島県いわき市平字新田前に8日、美容室「Regalo(レガロ)」がオープンした。東京電力福島第一原発事故の影響で営業停止を余儀なくされた楢葉町、大熊町、浪江町、富岡町の5店舗のスタッフが集っての再出発だ。楢葉町に住んでいたオーナーの片野智美さん(51)は、なじみの客と談笑し、「双葉郡のお客さんに会えることが本当にうれしい」と開店の喜びをかみしめた。

 3月11日、いわき市内で揺れに襲われた片野さんは、すぐに楢葉町の本店に戻り、各店舗の被害状況や従業員の安否を確認した。「片付ければすぐに再開できる」と安心したのもつかの間。翌日には原発事故によって避難を強いられた。自身が避難生活を送る中、約40人のスタッフ全員と連絡を取り、別の職場をあっせんするなど、"仲間"を第一に考えて行動してきた。
 「元の店に戻りたい」という気持ちは強いが、警戒区域の解除は見通しが立たない。「まずは双葉郡に近いところで再起しよう」と、いわき市で店舗を構えることを決意した。
 店には25人の従業員が集い、開店初日から軽やかにはさみを走らせた。「みんなどこに行ってもやっていける力があるのに...。スタッフが残ってくれたことが一番の財産」と、片野さんは目を細める。
 大熊町の店舗で店長を務めていた阿野田真司さん(33)=楢葉町出身=は「人と人とのつながりが一番。この店で仕事ができて幸せ」と話す。埼玉県に避難している家族と離れて勤務する竹沢香織さん(35)=双葉町出身=は「他の店で働くことは考えられなかった」と言い切った。
 営業時間は午前9時半から午後6時半。当面は無休で営業する。12月にはいわき市小名浜にも出店する予定だ。問い合わせはレガロ 電話0246(38)6664へ。

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