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新種のサンショウウオ発見 ユネスコ「エコパーク」の只見 自然の多様性証明

新種のサンショウウオを確認した経緯を説明する吉川さん(左)と鈴木館長

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域「エコパーク」に登録された只見町で、新種の「タダミハコネサンショウウオ」の生息が確認された。町ブナセンターなどが8日、発表した。サンショウウオの新種発見は県内で極めて珍しいという。町関係者は「世界的に貴重な只見の自然があらためて証明された」と喜ぶ。一方、乱獲なども懸念されるため、町は「野生生物の保護条例」の制定を検討する。
 調査したのは国立科学博物館支援研究員の吉川夏彦さん(32)と京都大の研究グループで、町ブナセンターが協力した。これまで、町内では3種類のサンショウウオの生息が確認されていた。このうち、本州や四国に生息するハコネサンショウウオについて、町内で違った特徴の個体が見つかっていた。平成25年に京都大大学院の研究員だった吉川さんらが調査し、新種と確認。地元の只見にちなんだ名前を付けた。
 吉川さんによると、新種はDNAが異なる。斑紋がない暗褐色の背中が特徴で、尾が短い。産卵時期もハコネサンショウウオは初夏だが、新種は晩秋から初冬だという。9月に吉川さんを筆頭著者とする論文が国際誌「Zootaxa(ズータクサ)」の電子版に掲載され、新種と認められた。
 これまでの調査で、新種は町内2カ所と隣接する新潟県三条市の2カ所で確認された。今後は吉川さんらが町の支援を受け、生息範囲や詳しい生態などについて研究を続ける。サンショウウオは清流に生息するとされ、4種類のサンショウウオが同一地域に生息するのは東北では珍しいとみられる。会津若松市役所で記者会見した吉川さんは「只見の生物多様性の奥深さを感じた」と説明した。
 鈴木和次郎同センター館長は「只見の自然は未解明な部分が多い」と手付かずの自然が育む生態系の貴重さを強調し、「今回の発見が地域の財産、誇りになってほしい」と話した。

■保護へ町独自条例制定必要 鈴木館長
 鈴木館長は会見で、貴重な環境や生物を守るため、町独自の「野生生物の保護条例」の必要性を強く訴えた。
 近年は国内で一部の収集家や業者が貴重な動植物を採集する事例が後を絶たないという。只見ユネスコエコパークはこれまでの自然公園法などが登録後も適用され、環境が守られている。町は規制がない地域などを対象にした条例づくりを検討する。適用範囲、保護と町民生活との両立などが課題とみられる。

カテゴリー:びっくり

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