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新たな南相馬の名産へ ガーデンハックルベリー使い「成すジャム」商品化

成すジャム(左)とガーデンハックルベリーソース

 南相馬市原町区矢川原の農業牛来(ごらい)定夫さん(73)がナス科の野菜「ガーデンハックルベリー」を使った「成(な)すジャム」を商品化した。市内で販売を開始し、販路を少しずつ広げている。東京電力福島第一原発事故の影響で休業している農家が多い中、「新たな地域の特産品として生産者を募りたい」と意気込んでいる。

 会社勤めをしながらコメ農家として生計を立てていた。手間を掛けた末、良質のコメを収穫する瞬間に大きな喜びを感じていた。原発事故に伴い、宮城県白石市で半年以上にわたる避難生活を送った。自宅は福島第一原発から約21キロの所にある。水田は汚染されていないか、汚染がなくても風評被害で売れないのではないか-。不安ばかりが募り、農業を続けていく自信を失った。そんな時、避難先で知り合った白石市の農家からガーデンハックルベリーをもらった。「これでジャムでも作ってみたら」。その一言で新たな挑戦への意欲が湧いた。
 避難先から戻り、試行錯誤しながらジャム作りに取り組んだ。栄養価が高く、小さい種が生み出す食感も抜群だった。「これならいける」。明るい光が差した気がした。六次化を支援する市の事業にも参加し、プロに商品デザインをしてもらった。商品名は「復興を成し遂げる」の「成す」とナスを掛け、印象深い響きにした。
 常磐自動車道南相馬鹿島サービスエリアの隣接地に4月下旬にオープンした「セデッテかしま」で販売を開始した。先月に再開した市内の農産物直売所「いととんぼ」でも売り出した。ほかにも販売の引き合いが来ているという。
 育成に手間が掛からないため、高齢者でも容易に栽培できる。「地域の名産として生産の輪を広げていきたい」。黒い宝石のような実を手に目を細める。
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 成すジャムのほか、ガーデンハックルベリーソースもある。価格はジャムが650円、ソースが1200円。問い合わせは牛来さん 電話0244(22)5412へ。

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