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再生エネ、地域も再生 高齢者や高校生にバス定期無料 土湯の企業収益還元

土湯温泉と福島市中心部を結ぶバス。高齢者や高校生の貴重な足になっている

 福島市土湯温泉町の株式会社「元気アップつちゆ」は自社で取り組んでいるバイナリー発電や小水力発電の収益を地域のお年寄りや高校生の生活支援に生かす。手始めに高齢者や高校生に路線バスの定期券を無料配布する事業を5月に始める。再生可能エネルギーで得た恩恵を地域に還元する取り組みとして注目を集めそうだ。
 バス定期券の無料配布は「土湯温泉足軽サービス」と銘打ち、地域在住で運転免許証を持っていないか、返納した70歳から74歳までのお年寄りを対象とする。同社は20人程度とみている。75歳以上の高齢者には市から無料定期券が配布されており、それまでの間を独自につなぐ。「土湯温泉通学マイロードサービス」では地元の高校生に路線バスの定期券を配る。現在、地域から10人ほどの高校生が路線バスを使って通学しているとみられ、保護者の負担軽減につなげる。
 今回の事業は町の定住人口増加に加え、高齢者の交通事故防止や引きこもり解消などの狙いもある。

 同社によると、発電事業で得た収益を住民の生活支援に活用する取り組みは全国でもまれだという。年間の事業費は合わせて300万円ほどになる見込み。
 今後は子育て支援のため、住民や地域で働く人のための事業所内保育所の設立を検討している。
 取り組みの背景には地域の人口減少の顕在化がある。土湯温泉町の3月末時点の人口は562人。ピーク時の昭和39年には1169人おり、ほぼ半減した。昨年10月時点の高齢化率(65歳以上)は48・1%で市内に18ある支所・出張所管内で最も高い。
 加藤勝一社長(68)は地域住民がこれまで以上に生き生きと暮らせる環境づくりが、温泉街のにぎわいづくりにも役立つとみている。「地域に根付く会社として少しでも住みよい環境づくりに貢献したい」と事業効果に期待している。

カテゴリー:なるほど

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