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双葉での復活信じて 6日からいわき 伝統のダルマ市

会場に搬入される巨大ダルマ=昨年12月

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く双葉町の「ダルマ市」は6、7の両日、いわき市の南台仮設住宅で開かれる。入所者の減少に伴う敷地縮小により、同所が会場となるのは今年で最後。来年以降の開催場所は決まっていないが、関係者は「町民の心を結ぶ古里の伝統行事を守り抜く」と固く誓う。

 南台仮設住宅には昨年12月、ダルマ市のシンボルの巨大ダルマやみこしが運び込まれた。市を主催する町民有志「夢ふたば人」のメンバーらは5日、露店設営などの準備に当たる。
 夢ふたば人会長の中谷祥久さん(37)は「今年もたくさんの人の笑顔が見たい」と話す。原発事故が起きた2011(平成23)年の秋に南台仮設住宅に入居した。双葉を懐かしみ、町の将来について仲間と語り合う中で、仮設住宅での開催を決めた。
 ダルマ市は江戸時代から300年以上続く。毎年1月に開催し、会場となる町内の長塚地区にはたくさんの露店が並び、活気があふれた。伝統行事の力で、避難生活を送る町民を元気づけたかった。「場所は違っても古里の風景を思い出してほしい」。思いは通じ、2012年に南台仮設住宅で初めて開いた市には多くの町民が集まった。
 そこには、再会があった。笑顔があった。涙があった。そして、みんなが古里再生の希望を見つけた。
 震災から間もなく7年を迎える。いわき市内などに整備された県営災害公営住宅への入居が進み、ピーク時で約450人いた南台仮設住宅の住民は約95人となった。これに伴い、敷地は縮小され、土地は県に返還される。来年以降、市内の県営災害公営住宅などでの開催を視野に入れているが、来場者の駐車場確保など課題があり、県との調整は進んでいないという。
 それでも、中谷さんは前を向く。「町民の心のよりどころを決して途絶えさせない。必ず、町内で復活させる」

■町内の開催地などで除染や家屋解体工事

 双葉町では昨年12月、帰還困難区域内に設定された特定復興再生拠点で除染と家屋解体工事が始まった。
 拠点の面積は町全体の約1割に当たる約555ヘクタール。JR双葉駅周辺などの避難指示を先行解除し、2022年春ごろまでに、ダルマ市が開かれていた長塚地区の一帯を含む拠点全域での避難指示解除を目指す。

■露店が並び芸能発表会も

 ダルマ市の開催時間は6、7日とも午前9時から午後4時まで。会場には2日にわたり縁起物のダルマや飲食物を販売する露店が並ぶ。
 6日は奉納神楽や町民らが東西に分かれて競う巨大ダルマ引き、川内村生まれ・富岡町育ちのミュージシャン渡辺俊美さんらによるステージイベントなどを繰り広げる。7日はダルマみこしの行進や芸能発表会などを催す。問い合わせは事務局の福田一治さん 電話090(2976)8692へ。

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