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商業の灯消さない 「リスポ」15日閉店 小名浜

15日に閉店するタウンモール・リスポの壁に感謝と決意の言葉を記した英雄さん(右)と義英さん

 小名浜の商業の灯は守る-。15日に閉店するいわき市小名浜の商業施設「タウンモール・リスポ」で、約半世紀にわたって寝具店を営んできた八巻英雄さん(87)と長男義英さん(59)は決意を新たにする。港町・小名浜のにぎわいを支えてきた施設の閉店が迫り、寂しさが込み上げる。しかし、落ち込んではいられない。義英さんは小名浜市街地の別の場所で出店を決め、住民の生活を支えていこうと誓う。

 英雄さんはリスポの前身「小名浜名店街」の開業当初から寝具店を営んできた。施設を運営する小名浜名店街協同組合の設立に携わり、昭和50年代半ばに3代目理事長を務めた。地元の発展につながる商業施設を目指し、屋上での飛行機展示や自動車ショーなどを企画した。「自分たちが育てた施設が長年愛されてきたのは本当に幸せ」と語る。
 現理事長の義英さんは、父が開業に努力した施設の閉店を決断する立場になり、各店舗への説明に奔走した。施設存続には耐震化や空調設備の入れ替えに数億円が必要で、家賃値上げなど各店への負担を増やすことはできないと判断した。各テナントの従業員の平均年齢が60歳を超えたことも考慮した。「小学生の頃から慣れ親しんだ施設を閉じるのは苦渋の決断だった」と話す。
 自身の店は、リスポから400メートルほど離れた本社に開店する予定だ。現在、施設内では自由な思いを壁に書く企画を催しており、英雄さんは"感謝"、義英さんは"Restart(再出発)"と記した。義英さんは「リスポの家族的な雰囲気を大切にし、小名浜のための店をつくる」と言葉に力を込める。
 小名浜名店街協同組合は1969(昭和44)年4月に地元商店主26人で設立し、その年の11月に小名浜名店街を開業した。1997(平成9)年にリニューアルし、タウンモール・リスポの名称となった。現在のリスポは鉄筋コンクリート造り2階建て(一部4階建て)で、敷地面積は約1万2900平方メートル、売り場面積は約8000平方メートル。テナント40数店舗が営業している。
 15日は午後4時で閉店し、館内でセレモニーを行う。ほとんどの店舗が移転か廃業する。閉店後は組合が建物の解体工事を進める。店舗関係者などによると、跡地は別の商業施設による利用の話が進んでいるという。

■イオンモール今夏開店予定
 小名浜の小名浜港背後地では「(仮称)イオンモールいわき小名浜」の建設が今夏オープンの予定で進んでいる。規模は県内最大級となる。地元民間団体が市街地と港背後地を結ぶ通りを花で飾るなど、回遊性を高めようと取り組んでいる。

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