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学びや笑顔咲く 小中学校入学式

功記君の成長に目を細める敦子さん=葛尾小

 県内の多くの小中学校で入学式を迎えた6日、川俣町山木屋、富岡、浪江、葛尾、飯舘の4町村の小中学校では東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以来、7年ぶりに児童・生徒の元気な声がこだました。郡山、須賀川両市の新設校もスタートを切った。地域の新たな歴史を切り開く子どもたちは笑顔の花を咲かせながら、新生活の始まりに胸をときめかせた。

■葛尾7年の成長感慨
 葛尾村野川の松本敦子さん(37)の次男功記君(6つ)が葛尾小に入学した。震災時、功記君はおなかの中にいた。7年間を振り返り、敦子さんは成長に目を細めた。
 原発事故で全村避難が伝えられると、身重の体で家族と共に県内外を転々とした後、2011(平成23)年8月に郡山市で出産した。2年後には妹も生まれ、にぎやかなきょうだい4人は、昨年11月に再び村内での生活を再開した。
 敦子さんは堂々と入学式に臨んだ功記君を頼もしげな表情で見つめた。小学校に在籍する児童は7人と少ないが、活躍できる機会が多くなると前向きに考えている。
 「算数の勉強を頑張りたい」と抱負を示す功記君。「自然を愛する優しい子に育ってほしい」。母は息子のたくましい成長を願った。

■富岡人の優しさ不変
 富岡町で再開した富岡小中富岡校の渡辺亜美さん(13)=中学2年=は今年春、7年ぶりに町に戻った。校門の前で町民数100人の出迎えを受けた。「街並みは変わったけれど、富岡の人の優しさは変わっていない」と笑顔を見せた。
 町内の幼稚園に通い、小学校入学に胸を膨らませていた時、原発事故が起きた。友人と離れ、郡山市の小中学校に通った。姉がいわき市の高校に入学するのを契機に家族と共に古里に帰った。
 震災前の自宅は帰還困難区域にあり、町内の災害公営住宅から登校する。富岡校は小中学校合わせ児童・生徒17人。同級生はいないが2人の中学1年生とは大の仲良しだ。「勉強を頑張りたい」。屈託のない小学校の後輩に囲まれ白い歯をこぼした。

■浪江伸び伸び遊べる
 「伸び伸び遊べるのはうれしい」。浪江町に新設されたなみえ創成小・中学校の開校・入学式後、紺野琉美子さん(10)=4年生=と恵理子さん(7つ)=2年生=の姉妹は校庭にあるピカピカのブランコに乗って瞳を輝かせた。
 原発事故後、町内幾世橋の自宅から避難した。二本松市やいわき市、神奈川県や千葉県などに避難した。父重治さん(43)の仕事の関係でタイ・バンコクで育った。母の麻由美さん(43)が、重治さんの母校・浪江東中を改装した新設校ができると知って転入を決め、3月下旬にわが家に戻った。
 バンコクでは暑さや土地の狭さなどから外遊びが自由にできず、学校の遊具は劣化していたという。創成小・中のグラウンドは広々としている。麻由美さんは「普通の生活を送ってほしい」と願いながら2人を見つめた。

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