東日本大震災

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津波にのまれ九死に一生 鹿島の漁業小野田さん震災日振り返る

漁の再開を願う小野田健也さん(右)と父親の義二さん

 「生きた心地がしなかった」。津波に襲われながらも九死に一生を得た南相馬市鹿島区の漁業小野田健也さん(29)は避難生活を送る福島市の福島商高で11日の様子を振り返った。
 震災直後、消防団員の小野田さんは同僚団員の門馬孝文さん(36)と、沿岸住民にポンプ車から避難を呼び掛けていた。突然、目の前の道路が陥没しタイヤがパンクした。タイヤを交換していた時に津波が襲ってきた。2人で高台を目指して走った。しかし途中で波にのみ込まれてしまう。小野田さんは夢中で橋の欄干からはい上がった。だが、門馬さんは押し寄せる津波の中に消えていった。2週間以上たった今も、門馬さんと連絡は取れない。
 小野田さんは家族5人を含めて全員無事だったが、父親の義二さん(56)と2人で乗っていた漁船と、家は何度も押し寄せた津波に壊された。母港の真野川漁港の被害も甚大だ。小野田さんは「何もかも無くなった。原発事故の影響も心配。でもいつか、ふるさとの海に帰りたい」と再び船出できることを願っている。

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