東日本大震災

  • Check

医師ら懸命の対応 津波で水、ガス、電話止まる いわきの舞子浜病院

津波で1階が大きな被害を受けたシーサイドパインビレッジ老人保健施設。左奥が舞子浜病院=27日午後2時30分ごろ

 東日本大震災による大津波で電気以外のライフラインが断たれた、いわき市平藤間の舞子浜病院(本田教一院長、精神神経科)で、入院患者60人への懸命の看護が続いている。1階はほぼ壊滅し飲料水は給水車に頼る。ガスと一般回線電話は復旧の見込みがつかない。厳しい医療環境の中、医師や職員は患者の治療に全力を挙げる。
 太平洋に面し、海までわずか100メートルの位置にある舞子浜病院。津波は2階にまで及んだが、患者や入所者は3階以上に避難して難を逃れた。1階は窓ガラスが砕け、書類や事務用品は屋外に散乱、通勤用の乗用車は数十メートルから百メートル流された。
 病院周辺には関連施設の長春館病院、シーサイドパインビレッジ老人保健施設があり、舞子浜病院以外の患者や入所者は市内の関連施設や他の病院に転院した。舞子浜病院は重度の入院患者130人が転院した。
 看護師や職員は通常約50人体制だが、ガソリン不足や車が流されたため30人から40人が相乗りやタクシーで通勤している。
 断水解消は来月上旬の見通し。電気で湯を沸かし、食事は職員が平地区から運んでいる。外部との連絡は公衆電話で対応している。
 福島第一原発から直線距離で約40キロに位置する。本田院長は「早急にライフラインを整え、万全な医療体制に戻したい」と強調する。ただ、原発が予断を許さない状況で「再構築のめどが立たない」と苦悩する。

東日本大震災の最新記事

>> 一覧