東日本大震災

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牛乳の出荷再開 県内メーカー、岩手産で

会津中央乳業に届いた岩手県産牛乳のタンクローリー=26日午前6時30分ごろ

 原発事故による県産原乳の出荷自粛を受け、県内の牛乳メーカー各社は岩手県産原乳を仕入れ、製造・出荷の再開に動き出した。平常時に比べ出荷量は10〜20%程度にとどまるメーカーもあるが、各社は「家庭に少しでも安全な牛乳を届けたい」と張り切っている。
 農林水産省と消費者庁は26日までに、被災地への食料供給が最優先課題と判断。JAS法や食品衛生法で定められている表示義務について当面、取り締まりの対象外とすることを決めた。これによって被災地に限り、内容物が本県産でないことをはっきりと示せば、従来のパッケージでも販売することができるようになった。
 会津坂下町の会津中央乳業には26日朝、岩手県で集荷された原乳15・4トンを積んだタンクローリーが到着し、3日ぶりに製造を再開した。同社の二瓶孝也社長は「これまで地元産にこだわってきたが、今は牛乳を必要としている県民のためにも、とにかく操業を続けなくてはならない。いずれ再び立ち上がる県内の酪農家を支えられるよう、会社を存続させたい」と力強く語った。
 郡山市の酪王乳業も25日から県内に出荷を始めている。27日以降には、県内外にファンが多いカフェオレも出荷する予定。「福島県産」の表示がある商品は、シールを貼って隠す。
 福島市の福島乳業は29日から出荷再開の予定で、担当者は「これまで消費者から多くの問い合わせを頂いており、期待に応えたい」としている。パッケージ用の紙が不足しており、200ミリリットル入りの小型商品を中心に生産する。
 県内のスーパーなどでは、牛乳の極端な品不足が続いており、福島市の「いちい」はメーカーの動きを歓迎。会津若松市のリオンドールは「売り場に張り紙をするなど、中身が県外産であることをはっきりと示しながら、お客さまに提供したい」としている。

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