東日本大震災

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畑、家畜...どうする 田村 「死ねと言っているのと同じ」 一番重要な時期の農家

ハウスでコマツナの手入れをする農家=田村市常葉町堀田、26日午後2時30分ごろ

 「国は農家に死ねと言っているのと同じ」。福島第一原発から半径20〜30キロ圏内の屋内退避地域の住民に、政府が自主避難を呼び掛けたことで、田村市常葉町など市内の対象区域住民の不満と怒りの声が上がっている。
 対象地区は市内でも有数の葉タバコなどの耕作地。約3ヘクタールの葉タバコを栽培している常葉町堀田の吉田忠房さん(55)は「苗の植え替えなどこれからが一番の繁忙期。葉タバコを捨てて避難できない」と語気を強めた。コマツナやカラーピーマンなどを栽培する同地区の白岩幸一さん(52)も「国は今、何が危険で、どうして逃げなければならないのか、全く説明がない。作物の補償についても不安だ。農家にとって今が一番重要な時期。逃げられるわけがない」と訴えた。
 市はこれまでに、市内都路町の全住民約3千人を20キロ圏外に避難させた。今回、新たに対象地区の同市常葉町と船引町の一部の約740人に避難を呼び掛けているが、自主避難する住民はほとんどいない。
 冨塚宥〓市長は「国のあいまいな指示で、住民へ明確な説明ができない。極端な物資不足から抜け出しかけたこの時期に、さらに混乱を招いている」と強調。「じりじりと範囲を広げるのではなく、国は最悪の事態を考え、本当の安全圏を明確に示し、住民を納得させて避難させる対策を取るべき」と主張する。
 市は大熊町からの避難住民ら最大8千人を受け入れ、市職員、市民ボランティアらが不眠不休で対応している。避難者からは、自宅に戻れない不満やいら立ちが日を追うごとに目立ち始めている。(田村支局長・坪井法彦) 〓(66bb)は日ヘンに景

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