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郡山市 校庭・園庭の表土除去へ 放射線量高い15小中・13保育所

 福島県郡山市は、原発事故による県の放射線量調査で数値が高かった市内の小中学校、保育所の校庭・園庭について、5センチ程度の表土を除去する独自の対策を県内で初めて実施する。表面の土壌を取り去ることで放射線量の数値を低下させ、児童や保護者の不安解消を図る。原正夫市長が25日、市災害対策本部で記者会見し発表した。

 表土を除去する対象は、地上1センチの地点の数値が小中学校は毎時3・8マイクロシーベルト、公立保育所は毎時3・0マイクロシーベルトを超えた校庭・園庭。小学校は市内の全58校のうち薫小など9校、中学校は全28校のうち6校、公立保育所は全25カ所のうち13カ所が該当した。4月5~7日に県が測定した値を参考にした。

 文部科学省の屋外活動制限の暫定基準は小学校が地上50センチ、中学校が地上1メートルの測定値(3・8マイクロシーベルト以上)。薫小以外はいずれもこの基準を下回っているが、専門家の見方を参考に、より地表に近い地点に基準を設定。保育所の基準3・0マイクロシーベルトは、低年齢を考慮し市が独自に決めた。

 今週中にも着手、5月の連休中に作業を終える予定。除去後の測定で、安全と判断すれば校庭・園庭の使用自粛を解除する。市は、20日に開成山陸上競技場サブグラウンドで表土除去効果を検証。その結果、セシウムの値が1センチ除去で4・1マイクロシーベルトから1・97マイクロシーベルトに、5センチ除去で0・00マイクロシーベルトに低下した。

 作業は民間業者が重機やスコップで行い、土は市内の河内埋立処分場の一角に埋める。放射線取扱の国家資格を持つ市環境保全センター幹部が、現状での数値は埋設しても環境に影響がないと判断したという。費用は約5000万円だが、市の基準を上回る民間の幼稚園(毎時3・0マイクロシーベルト)や認可・認可外保育所も要請があれば応じる方針で、総額で1億円に上る見込み。当座は市の予備費を充てる。

 県放射線健康リスク管理アドバイザーを務める神谷研二広島大原爆放射線医科学研究所長は「半減期の長いセシウムは土の表面にたまりやすいため、表土の除去は放射線量減少に効果があるのは間違いない」と話している。

 対象の小中学校、公立保育所は次の通り。

 ▽小学校=大島、金透、薫、桃見台、橘、富田、安積二、喜久田、高倉▽中学校=郡山一、郡山二、郡山三、郡山五、富田、喜久田▽公立保育所=鶴見坦、香久池、日和田、桃見台、喜久田、開成、桑野、針生、うねめ、乙高、西田、富田、富久山

カテゴリー:福島第一原発事故

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