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3市町で一時帰宅 南相馬、富岡、楢葉449人が警戒区域内へ

係員に荷物を託し、バスを降りる楢葉町町民=広野町中央体育館

 東京電力福島第一原発から半径20キロ圏内の警戒区域への一時帰宅は19日、南相馬、楢葉、富岡の3市町で行われた。3市町で合わせて258世帯の449人がわが家に帰った。

■南相馬市■

 南相馬市は小高区の81世帯145人が参加し、中継基地の市馬事公苑からバス8台で警戒区域に入った。
 仙台市内の避難先から参加した男性(59)は、妻と一緒に夏服や本などを持ち帰った。男性は「自宅の周辺は放射線量が毎時0.4マイクロシーベルト程度と低い。どうして帰れないのか」と話していた。
 区域内の空間放射線量は最大で毎時0.6マイクロシーベルト。個人の積算放射線量は0~1マイクロシーベルトだった。除染が必要な人や物はなかった。50代の男性が飼いネコに手をかまれ、けがをした。

■富岡町■

 富岡町は新夜ノ森、王塚、小浜地区などから122世帯207人が参加した。川内村民体育センターと広野町中央体育館を中継基地とし、バス10台で町に入った。
 会津美里町に避難する富岡町本岡の団体職員猪狩巌さん(48)は妻真美さん(36)と参加。震災後、初めて自宅に入り、小学2年生と幼稚園児の子どもの七五三や入学式の思い出の写真、おもちゃなどを袋に詰めた。「防護服を着なければ家に入れないなんて」とつかの間の帰宅にやりきれない表情だった。
 区域内の空間放射線量は最大で毎時15.6マイクロシーベルト、個人の積算放射線量は3~15マイクロシーベルトだった。除染の必要な人や物はなかった。60代の男性が立ち入り後に暑さのため、気分が悪くなったがすぐに回復した。
 同日午前11時15分ごろ、小浜地区に向かう途中でバスのクラッチ部分が故障して停車した。すぐに代替車両に参加者を移して送り届けた。

■楢葉町■

 楢葉町は上小塙、椴木下など55世帯97人が参加し、広野町中央体育館を中継基地にバス6台で古里に向かった。
 いわき市に避難している楢葉町上小塙の主婦斎藤朋子さん(53)は二世帯住宅に家族4人で帰宅し、孫のおもちゃや衣類、貴重品などを持ち帰った。「放射線量も低かった。月1回は帰れるようにしてほしい」と訴えた。
 同町上小塙の根本正一さん(76)、芳野さん(75)夫妻は夏服や時計などを持ち帰った。正一さんは横浜市、芳野さんは下郷町と別々に避難している。いわき市内の仮設住宅への入居を申請中で、「やっぱり家の近くがいい」と移り住む日を心待ちにしていた。
 区域内の空間放射線量は最大で毎時1.19マイクロシーベルト、個人の積算放射線量は1~2マイクロシーベルトだった。除染が必要な人や物はなかった。

カテゴリー:福島第一原発事故

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