東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

猛暑が被災者を直撃 熱中症や体調不良

一時帰宅を終え南相馬市馬事公苑で休憩する浪江町民。冷却材で顔などを冷やす人もいた

 県内各地で今年一番の気温を記録した22日、震災と原発事故による避難者らが不安視していた暑さ問題が現実となった。警戒区域へ防護服を着て一時帰宅した浪江町民が熱中症の症状を訴えた。30度を超えた体育館の仮設教室で授業を受ける高校生らは熱気にあえいだ。各地の避難所も室内の気温に気を使う。暦の上では夏至。昨年の猛暑が記憶に残る中で、県内の被災者はこれから夏本番を迎える。暑さ対策へ関係者の苦悩も深まっている。
 一時帰宅後、熱中症の症状を示したのは浪江町の80代の男性。救護所に立ち寄り、しばらく休んでいたという。浪江町の一時帰宅では、この他四人が体調不良を訴えた。さらにバス1台のエアコンが中継基地に戻る途中で故障した。町の関係者は「高齢者は暑さで体調を崩しやすい。国にはしっかりとした対策をさらに考えてほしい」と注文した。
 この日、浪江町内の気温は午後1時に33・1度まで上がった。政府の原子力災害現地対策本部はこれまで同様に被ばく防護服を「つなぎ」から上下別々のタイプに変更したり、保冷剤や飲料水を配布するなどの対応を取った。
 しかし、暑さは容赦なく一時帰宅者を襲った。「家の中はとても暑く、動くたびに汗が流れた」。浪江町室原地区の自宅に戻った無職男性(64)は振り返った。一時帰宅中は安全上の理由から家の窓を開けることは禁止されている。だが、被ばくの不安よりも暑さに勝てず、思わず家の窓を開けた人もいたという。
 大熊町の一時避難では、会津若松市から参加した自営業女性(53)が冷却材を首に巻いて臨んだが、「マスクが蒸れて汗だくになり、1時間だけで作業を切り上げた」とこぼした。
 現地対策本部は、これまで通り医師や救急車を準備し、万一に備える。ただし、30度を超す暑さの中で、参加者からは夏場は実施時間を早朝にすべきなどの提案も出された。対策本部は「一層の暑さ対策を引き続き検討したい」との考えを示している。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧