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警戒区域縮小検討へ 政府、工程表「1」達成条件 お盆明け帰宅目指す

 東京電力福島第一原発事故で政府は24日までに、原子炉の安定的な冷却を目標にした事故収束工程表の「ステップ1」を7月中旬までに達成した場合、住民避難が続く「警戒区域」の縮小を検討する方針を固めた。放射線量が避難基準を下回るエリアがあるためで、早ければお盆ごろにも一部住民の帰宅を実現させたい考えだ。しかし、縮小する際の線引きや警備体制の強化など課題は山積している。「緊急時避難準備区域」については撤廃を検討する。
 警戒区域の縮小は、福島第一原発の原子炉と使用済み燃料プールの安定的な冷却、放射線量低減を目標にした工程表のステップ1の達成が前提となる。政府は第一原発で再度、重大なトラブルが起きる可能性は低いと判断した場合、文部科学省が今月から警戒区域内の3千カ所で行う詳細な放射線量調査の結果などを基に解除するエリアを決める。
 同省がこれまで実施してきた定例調査では、南相馬市小高区、田村市都路町、楢葉町の一部などで空間線量が、政府が避難の目安としている毎時3.0マイクロシーベルト(年間積算線量20ミリシーベルト)を下回っている。
 警戒区域は、福島第一原発で再度、水素爆発事故などが発生することを想定し、半径20キロの同心円状に設定された。原発周辺で毎時約90マイクロシーベルトの放射線量を測定している一方で、警戒区域外の地点より線量が低い地点もあり、関係市町村は区域設定の見直しを政府に強く要望してきた。
 ただ、同心円状で設定していた区域を見直す場合、同じ地域でも帰宅できる所と、できない所が出る可能性があり、線引きが難しくなる。複雑なエリア設定になれば、警察による警備体制を増強する必要もある。さらに、区域内は東日本大震災で、道路や河川に大きな被害が出ており、住民生活の安全確保が大きな課題となる。
 警戒区域は9市町村にまたがり、平成22年の国勢調査時点での人口は計7万8257人(2万6534世帯)。
 東京電力福島第一原発から半径20~30キロの緊急時避難準備区域は、原発で再び大きな事故が発生した場合に備えて設定された。
 区域撤廃は、工程表のステップ1が確実に達成され、区域内の安全性が十分、確保されることが条件となる。

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