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飲食店、復興の〝夜明け〟

「夜明け市場」の構想を練りながら白銀小路を歩く鈴木さん

【いわき出身 鈴木賢治さん29】

 昭和のレトロな風情が残るいわき市平の「白銀小路」が、「夜明け市場」として新しい飲食店街に生まれ変わろうとしている。5軒、6軒...震災で被災した店舗が復活へ集う。「一日も早く商売を再開したい人の力に」。同市四倉町出身の会社社長、鈴木賢治さん(29)が空き店舗への入居者を募り、8月下旬のオープンに向けて奔走している。

■平の白銀小路空き店舗活用 被災者の商売の場確保へ向けて奔走
 鈴木さんは、県産品販売や郷土料理店を運営する会社「ヨンナナプランニング」を東京で経営している。3月11日、大きな揺れを感じた。実家の製氷工場は海の目の前。「津波が来る」―。経営する父とは何とか連絡がついたが、工場は全壊した。ヨンナナプランニング内に製氷部門を設けて取引を続け、操業再開にこぎ着けた。
 工場の復旧作業などでいわきと東京を往復する中、被災した人たちの手助けができないか、考え続けた。「商売をやる場所を求めている被災者が数多くいるはずだ」。駆けずり回って物件を探し、「夜明け市場」の計画がスタートした。
 「白銀小路」は、JRいわき駅にほど近い40メートルほどの路地に30の店舗が並ぶ。このうち20軒以上は空き店舗だが、映画のロケに使われたこともある味わい深い街並みだ。震災にも持ちこたえた。これらの空き店舗の所有者と話し合い、市内外の被災した飲食店を対象に入居者を募ることにした。呼び掛けに応じ、出店希望者が次第に集まってきた。
 小路にテーブルを並べてビアガーデン風に。他の被災地と連動したイベントも開催したい―と、構想は広がる。津波で流された実家の工場が再生したように、諦めない気持ちがあれば何とかなると信じている。熱意が、街を照らす夜明けの光になる。
   ◇    ◇
 現在、出店者を募っている。被災した店舗の場合、出店費用などは県や市から最大で9割の補助が出る。補助申請を希望する場合、手続きの関係で28日までに鈴木さんに連絡する。問い合わせはヨンナナプランニング 電話03(6273)1120、または鈴木さん 電話090(6140)5520へ。

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