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東電が賠償の算定基準など発表 12日受け付け開始 避難費用など

 東京電力は30日、福島第一原子力発電所の事故の賠償金支払いについて、29項目の算定基準や支払い日程などを発表した。政府指示による避難費用として交通費は1人1回5000円、宿泊費は1泊8000円を上限とするなど、今月5日に文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会がまとめた中間指針に沿って基準を示した。個人の損害は9月12日をめどに請求書用紙を発送・受け付けを開始し、10月の早い段階での支払い開始を目指す。
 賠償の対象者は16万人に上るとみられる。今回の賠償対象は事故が発生した3月11日から8月末までに確定した損害で、その後は3カ月ごとに請求を受け付ける。
 算定基準は、政府の避難指示に伴う損害の他、農林水産物などの出荷制限指示による損害、風評被害、間接被害などについて、項目や事例ごとに賠償金の算定式を提示した。
 避難指示による宿泊費上限8000円は、県内のホテルの平均宿泊料を基に算出。アパートなどを借りた場合は、実費を支払う。知人宅、実家への避難、避難所や仮設住宅での生活は対象外とする。
 避難で仕事ができなくなり収入が減ったケースは、事故前の平均収入額から現在の実収入額を引いた額に、転居費用を加えた額とする。ただし、給与明細など事故前の収入に関する書類がない場合、賃金統計資料を基に月3万円から15万円を事故前の収入額とし、支払額を算定する。
 避難対象者の精神的被害については、1人当たり月額10万円、避難所や体育館の住民は月12万円を支払う。自主避難は現段階では対象外とし、今後の紛争審査会の審議動向を見ながら判断する。
 放射性セシウムが検出された肉牛の出荷停止による被害、間接被害により勤務先の経営状態が悪化して就労できなくなった場合などは、「検討中」とするにとどめた。

■県「納得できない」

 東京電力が示した原子力損害の本補償に向けた取り組み内容について、県の鈴木正晃原子力損害対策担当理事は「原子力損害賠償紛争審査会で決定した中間指針に沿った内容になっているが、避難生活における精神的損害の面など中間指針自体に納得していないので、満足できない」との認識を示した。

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