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県内地価、下落率過去最大 震災・原発事故影響、全用途で6.0%

 県は20日、県内の7月1日現在の地価調査結果を発表した。基準地価の動きを示す全用途の平均変動率はマイナス6.0%となり、昭和50年の調査開始以来、最大の下落率を記録。19年連続で下がり、昨年の前回調査に比べマイナス幅は2.5ポイント拡大した。商業地平均はマイナス7.5%となり、郡山市熱海町熱海の調査地点はマイナス15.0%で全国最大の下落率となった。住宅地平均はマイナス5.4%で、東日本大震災と福島第一原発事故の影響が県内の広範囲に及んだとみられている。

 今回は原発事故による「警戒」「計画的避難」「緊急時避難準備」の各区域内にある12市町村の50地点を対象から外し、50市町村の483地点を基準地に設定した。

 今回は、ITバブル崩壊などによる景気低迷の影響で下落率が大きかった平成16年のマイナス
5.3%を0.7ポイント上回った。前回調査の地価を上回った基準地は1カ所もなく、同額だった郡山市の住宅地1地点を除き全地点で下がった。

 商業地は前回に比べ率が2.9ポイント拡大。郡山市熱海町熱海の商業地が最大になったことについて、県土地・水調整課は「原発事故の風評被害で客足が落ちていることが土地の価値を低下させ、大幅に下がった可能性がある」と分析している。下落率の大きさは銀行や事務所が集まる郡山市清水台、震災により周辺で地滑りが起きた矢吹町中町と続いた。会津地方にありホテルやドライブインが並ぶ観光地の北塩原村桧原字剣ケ峯が5番目に入った。

 住宅地も県平均で2.3ポイント拡大した。津波で道路損壊などの被害を受けたいわき市永崎字大平がマイナス12.6%で最大。郡山市の市街地の2地点と、別荘地の猪苗代町字不動、住宅地のいわき市小名浜林城が10%以上マイナスとなった。

 県地価調査代表幹事を務める不動産鑑定士の鈴木禎夫氏は「1990年代からの経済縮小と人口減少で土地の需要が減っていた。そこに大震災と原発事故が加わり、土地への購買意欲がさらに低下して地価下落が進んだのではないか」と指摘している。

 調査対象から外した50地点がある12市町村は次の通り。

 田村、南相馬、川俣、広野、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘

※地価調査
 国土利用計画法に基づき、土地取引の規制を適正、円滑に行うため、都道府県が毎年7月1日時点の基準地の標準価格を調査している。不動産鑑定士らが、周辺の取引事例などから1平方メートル当たりの標準価格を算定する。国が毎年1月1日を基準日に実施し、3月下旬に公表する地価公示と合わせ土地取引価格の指標となる。

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