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今を生きる 人形通じ福島アピール 自分にできることを

前向きな気持ちで人形作りに励む大竹さん

■福島の大竹さん 来月、モスクワの展示会出品 
 モスクワで10月に開催される世界最大級の人形の展示会「Art of the Doll」に福島市の人形作家大竹京さん(66)の作品が出展される。大竹さんは「原発事故で広がってしまった福島県のイメージを人形を通して吹き飛ばす」と意気込む。
 作品は「球体関節人形」と呼ばれ、関節を動かすことで自由なポーズを取らせることができる。主に少女をモデルにし、表情や質感は本物の人間と見間違えるほど。国際的な評価も高く、東日本大震災の発生前に展示会への出品招待があった。

■震災翌日から制作再開―気持ち前向きに
 震災のショックは大きかったが、「自分には人形作りしかない」と発生翌日の3月12日から福島市内のアトリエにこもって制作を続けた。アトリエで寝起きしながら、食事や睡眠以外はほとんど作品に向き合った。創作に没頭することで震災で落ち込んだ気持ちを振り払うことができた。全国のファンや仲間から励ましも寄せられた。
 「海外に行っている場合ではない」と人形展への出品も一時は諦めかけたが、「今こそ自分にできることをしなくてはならない」と思うようになった。
 人形展は10月28日から3日間、開かれ、8体を出品する。会場で人形作りの講習会を開くことも決まった。大竹さんは「人形作りを続けることで前向きな気持ちを取り戻せた。人形に感謝したい。世界の舞台で精いっぱい人形の素晴らしさを伝えていきたい」と笑顔を見せている。

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