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モモに続きナシ苦戦 放射性物質検出されないのに...

店頭でナシを販売するJA新ふくしまの農産物直売所=17日、福島市

 東京電力福島第一原発事故による風評被害が深刻な本県で、福島の象徴とも言えるモモに続き、生産量全国3位(2010年度)を誇るナシの販売も苦戦している。県の調査で放射性物質はほとんど検出されないが、市場価格は前年の半値以下に下落、直売所での売り上げも低迷する。主力品種「豊水」が出荷のピークを迎える中、果樹王国は苦境に立たされている。

 「信じられない」。JA新ふくしま(吾妻雄二組合長)が今月10日、ナシ農家約80人を集めて開いた収穫指導会。モモの価格が大幅に下落したことが紹介されると、参加者からため息が漏れた。

 例年、モモ1ケース(8キロ)当たり農家の手取りは1,500円ほどだが、今年は約300円。福島市のナシ農家斎藤勝男さん(69)は「例年、モモが安いとナシも安くなる。風評被害は生産者の努力でどうにもできないのが悔しい」と肩を落とした。

 日本園芸農業協同組合連合会(日園連)によると、大田市場など東京、神奈川の13市場で9月上旬の福島産ナシの平均卸売価格は1キロ当たり165円。前年同期345円の半値以下になった。

 JA新ふくしまの直売所7店でもナシの売り上げは例年の2~3割減。「福島産は相手が嫌がるのではないかという思いが贈答を控えさせている」と担当者は分析する。

 苦戦が続くが、吾妻組合長は全国各地の市場や小売店、デパートなど20カ所以上に出向きトップセールスを展開、福島産ナシの安全性やおいしさをアピールしている。

 「風評被害は努力で打ち消せると思ったが厳しい」と吾妻組合長。「それでも、小売店に福島産の売り場があれば消費者は買ってくれると信じている」と望みを捨てていない。

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