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今を生きる 保原でラーメン居酒屋オープン 心機一転「やるしか」 初日から大盛況

「自分でやるしかない」と話す遠藤さん夫婦

■飯舘で食堂経営 遠藤利正さん
 飯舘村で食堂を営んでいた遠藤利正さん(55)は、27日、伊達市保原町に「ラーメン居酒屋味処エンドー」を開店させた。避難先の福島市のアパートから通い、妻のベビーアルマ遠藤さん(34)と二人三脚で経営に当たる。初日はさばききれないほどの客が訪れた。
 遠藤さんは同村草野で食堂を経営。父母と妻、6歳と1歳の子どもと住んでいた。パート従業員も使うなど順調だったが、東京電力福島第一原発事故のため3月15日に福島市の知り合いの家に避難。さらに東京の親戚宅に身を寄せた。
 「子どもが幼いし、後ろを向いてばかりはいられない」とまず勤務先を探したが、なかなか見つからなかった。食堂を再開することにし、保原町の一等地にいい物件を見つけた。飯舘の食堂に比べると調理場は狭く、飯舘から持ってこられたのは冷凍庫ぐらいだった。
 午前11時から午後3時までの昼の部と午後5時から11時までの夜の部を設けた。開店とともに、見ず知らずの伊達市民が次々に訪れてくれた。県北各地に避難している飯舘村民も続々やって来た。中には花を抱えて来る以前の常連客も。お薦めのみそラーメンは「前と同じ味」と言う客もいた。
 今後、根を下ろして保原の人たちに世話になるから-と3日間は昼メニュー100円引きにした。夜はドリンク一杯サービス。「参った参ったと言うのは簡単だが、誰も助けてくれない。やるしかない」と遠藤さんは話す。
 「までいな絆」。飯舘を忘れないよう、店先にモットーが掲げられている。

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