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除染推進へ人材バンク 県全国の専門家、担い手集積

 東京電力福島第一原発事故による放射性物質の除染を推進するため、県は来年1月にも全国の専門家や作業の担い手を登録する「除染人材バンク」を創設する。除染に取り組む自治体に有効な手法が十分、伝わらず、作業の人手不足を懸念する声が出ていることへの対応。環境省や専門機関の協力を受けて全国から人材を確保し、除染作業のスピードアップを後押しする。

 県は環境省や日本原子力研究開発機構(JAEA)、日本原子力学会と連携して除染や放射線防除などに詳しい専門家を募る。さらに、電力10社でつくる電気事業連合会(電事連)にOBらの登録を要請し、作業の担い手を確保する考えだ。

 政府の除染に関する基本方針では、放射線の年間積算線量が1~20ミリシーベルトの地域では、市町村が除染計画を策定し実施することになっている。放射性物質汚染対処特措法が施行され、自治体の除染が本格化する来年1月にも体制を整え、市町村からの求めに応じて専門家と担い手を派遣するシステムを構築する。

 バンクの運営費用は、国の予備費から本県に交付される約1840億円の一部を充当することなどを検討する。

 市町村では民間業者や住民が除染作業に当たることが想定されている。建物の形態や地形、環境放射線量の高さなどに応じて異なる作業手法への対応が課題となっている。また、住宅密集地や過疎地域では作業人員が不足するとみられている。県は専門家の知識を県内に広める一方、人手不足の解消も目指す。

 市内全域の約11万世帯の除染を実施する計画を打ち出した福島市は、作業を指導する専門家の確保に苦慮している。他の市町村で除染が本格化すれば人材の「争奪戦」が過熱することは必至で、同市危機管理課は「有効な制度であり、適切な人材派遣に期待したい」としている。

 一方、県は環境省の福島除染推進チームと連携し、除染に関する情報を市町村や住民に提供する窓口を年内にも設置する方針。除染人材バンク制度をはじめ、除染作業や進め方などの各種問い合わせに職員が応じることを想定している。

カテゴリー:福島第一原発事故

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