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産総研の研究施設、県内に新設 郡山が有力

 産業技術開発を担う国内最大級の独立行政法人「産業技術総合研究所(産総研)」は来年度、県内に再生可能エネルギーに特化した研究施設を新設する。立地場所は郡山市内が有力で、産学官が連携し太陽光発電、風力発電など6分野の実用化研究を進める。東京電力福島第一原発事故からの本県の産業再生のシンボルとして、関連企業誘致や雇用拡大が期待される。24日、福島市で開かれた県再生可能エネルギー導入推進連絡会専門部会で、経済産業省が明らかにした。
 経産省、産総研とも新施設の建設地を明らかにしていないが、複数の関係者の話を総合すると郡山市西部の県ハイテクプラザ周辺が有力。4階建て延べ床面積は約8千平方メートルとする方向で、建設と設備の費用は約100億円を見込んでいる。国の第三次補正予算案に関連費用を計上し、今年度内に設計作業に入る。
 開設直後は産総研の研究者50人程度が常駐し、太陽光発電や風力発電をはじめ、地熱、地中熱、バイオマス利用、エネルギー制御の6分野で世界最先端の開発を進める。海外から研究者を受け入れるほか、地元の大卒者も採用し将来は100人体制とする方針だ。
 産総研は県ハイテクプラザ、県内外の企業や大学と連携し、発電機器や部品の低コスト化、高効率化などに向けた研究を進める。開発した技術を県内企業に移転し、関連産業の育成を目指す。研究開発拠点の設置を機に県は、再生可能エネルギー関係の大手メーカーの工場や研究機関などの誘致を加速させる。
 県は8月に策定した復興ビジョンに再生可能エネルギーの飛躍的推進と関連産業の集積を掲げた。ただ、こうした産業を軌道に乗せるためには市場の確保が最大の課題となる。太陽光パネルなどは安価な海外製品が日本国内でシェアを伸ばしているためで、産総研は県内での研究により品質の高い製品の開発を進めることで外国産と対抗する。
 県は原発事故からの復興策の柱として国に再生可能エネルギー施設の県内への整備を求めており、国が要求に応えた形だ。県商工労働部は「研究開発拠点の設置により、企業の誘致と新規参入につながることに多いに期待したい」としている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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