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今を生きる 塩屋埼灯台に託す「光」 全国絵画コンテスト県内唯一の銅賞 古里復旧思い描く

クラスメートから祝福を受ける鈴木君(前列中央)

■避難し隣接校で学習 鈴木修人君(いわき・豊間小3年)
 「塩屋埼灯台に、またみんなで行きたい」。東日本大震災で避難生活を余儀なくされているいわき市の豊間小3年、鈴木修人君(9つ)は「全国灯台絵画コンテスト」で県内で唯一、銅賞に入った。母校の豊間小は被災し、クラスメートと一緒に隣接する高久小に間借りしている。夜明け間近の海を明るく照らす塩屋埼灯台を描いた作品には、古里を思う鈴木君の思いが詰まっている。
 塩屋埼灯台は豊間小から1キロほどの距離。校歌の歌詞に「行く手ははるか 灯台の 照らすあの海 一すじに」とあるように学校や地域のシンボルで、子どもたちにとっても自慢の建物だった。3年生は春の遠足で毎年訪れ、思い出を描きコンテストに応募していた。
 ところが、灯台は震災で被災し、立ち入り禁止の状態になっている。加えて遠足もできなかったことから、担任の鈴木裕一教諭(52)が撮影した写真を参考に仕上げた。
 鈴木君は自宅から見える海と灯台が大好きだという。「写真を見なくても描けました」と笑顔を見せる。「夜の灯台」をテーマに、暗闇の中に立つ灯台が黄色い光を放つ中、真っ赤な太陽が昇り始めるさまを感性豊かに表した。
 自宅が被災し、約10キロ離れた市内の雇用促進住宅からスクールバスで通学している。「(銅賞になり)うれしい。早く灯台で遊びたい」と話している。
   ◇    ◇
 コンテストは11月1日の灯台記念日の一環として社団法人燈光会が公募し、全国の小中学生から912点が寄せられた。表彰状は11月1日に高久小で伝達される。

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