東日本大震災

「連載・今を生きる」アーカイブ

  • Check

今を生きる までいにランチ までいに食べて 食を通して 古里活性化願う

料理内容を紹介する鈴木さん(左)

■相馬の「割烹やました」 バイキング形式で提供
 相馬市中村字大手先の「割烹(かっぽう)やました」は相馬地方に伝わる「までい」の心を込めたバイキング形式のランチを始めた。おかみの鈴木智子さん(53)は「家族や友人とおいしいものを食べながら、気さくに会話を交わすことが何よりの幸せだと感じた」と、東日本大震災の体験を踏まえて経営スタイルを一新した。
 「震災後みんなが何かしらのストレスを抱えて生活している。少しでもそれを発散する場を提供できれば」。未曽有の大震災を経て「今までの割烹のやり方は通用しないと直感した」と経営の在り方を見直した。夜の予約制の営業に加え、ランチと夜の部のバイキングを始めた。「割烹も時代とともに変わらなければ次世代に残していくことはできない」。震災後の3カ月余、被災地支援のため派遣された警察官の宿泊先として協力した経験もヒントを与えくれた。
 「炊きたてのごはん、出来たてのみそ汁が何よりのごちそう」というランチは「Madeiniらんち」と名付けた。日本料理ならではの技を生かし「までいに」(手間ひま惜しまず、丁寧に、心を込めて)作った料理を振る舞い、来店者には自分に合った量をよそってもらい「までいに」(きれいに、残さず)食べてもらう仕組みだ。焼き魚や肉料理、小鉢料理など約20品が並び、火~日曜日の昼食時に限定30食を提供している。
 銭湯を営んでいた時代のボイラー室などを改築し、和の雰囲気漂うおしゃれなダイニング空間を創出した。木造に改築された中村一小など城下町としての周辺の風情との調和を重んじたという。「食を通して少しでも笑顔を広げ、マチを活気づけることができれば」。おかみの新たな挑戦が始まった。電話は0244(36)0327。

カテゴリー:連載・今を生きる

「連載・今を生きる」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧