東日本大震災

「連載・今を生きる」アーカイブ

  • Check

今を生きる 母を迎えに 古里の病院から喜多方へ避難 離れ離れで心配...一安心

佐原病院の職員に感謝の言葉を述べる小林さん(右端)

■原町の小林さん
 「長い間、本当にお世話になりました」。29日、喜多方市の佐原病院を訪れた南相馬市原町区の小林昌雄さん(76)は職員に深々と頭を下げた。4月中旬から入院していた母チヨ子さん(96)をようやく迎えにくることができた。
 震災時、チヨ子さんは南相馬市の小野田病院に入院していた。屋内退避指示が出た同病院から喜多方市山都町の介護老人保健施設・ケアホームやまとに避難。加療が必要だったため佐原病院に移った。
 昌雄さんは郡山市にアパートを借りた。常に母の病状が心配だった。7月末に南相馬市の自宅へ戻った後も、毎週日曜日には喜多方市まで車を走らせた。小野田病院で夜間警備をしているため母の様子を気に掛けることができた。震災後は「高齢だし、急変したらどうしようかと...」。夜、電話が鳴るのが怖かった。
 今月、小野田病院の菊地安徳院長から再転院の許可が出て、7カ月半ぶりに古里へ戻れることが決まった。「雪が降る前に帰りたかった」。肩の荷が下りた気持ちだ。
 29日は妹聖子さん(65)らと佐原病院を訪れた。職員約30人が温かく送り出してくれた。「ものすごく良い人ばかり。感謝しかない」。チヨ子さんの顔を見た。言葉はない。でも、うれしそうに見えた。「少しずつ元の生活に戻れそうだ」

カテゴリー:連載・今を生きる

「連載・今を生きる」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧