東日本大震災

「放射線・放射性物質Q&A」アーカイブ

  • Check

放射線 放射性物質 Q&A 小学生らのバッジ式積算線量計測定 個人の外部被ばく示す 県、市町村の助言が必要

■回答者 県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村 昇さん

 県内では市町村が小中学生や幼児、妊婦らにバッジ式積算線量計を配布し、線量計を着けた子どもの姿を目にします。各家庭に測定結果の通知が届いているようですが、測定にはどのような意味があるのでしょうか。

 東京電力福島第一原発事故直後から、県内の各市町村の空間線量、つまり空気中の放射線量が公表されてきましたが、この空間線量は必ずしも個人の外部被ばく線量を正確に反映するものではありません。

 なぜかというと、個人の生活様式で外にいる時間が多いのか、普段いる建物が木造なのか、鉄筋コンクリートなのかなどの条件が異なり、それによって外部被ばく線量が変わってくるためです。

 バッジ式積算線量計は個人が受けた放射線量を測定することができます。この場合、すぐに被ばく線量を見ることはできませんが、回収して専門機関でデータを解析することで、対象者がバッジを着けている期間に外部被ばくをした線量の合計を確認することができます。

 既に結果が届いた地域があると思いますが、生活している地域の空間線量を加えていった数値(累積線量)に比べると、測定された個人被ばく線量はかなり低めの数字になっているのではないかと思います。これは、先ほど述べたように家や学校などの建物の中にいる時などには、放射線がある程度遮られることが原因の一つです。これを遮蔽(しゃへい)効果といいます。

 今後は、県や市町村が測定結果に基づき、住民の生活面に関してアドバイスをしていく必要があります。いずれにしても、これまでの県内の空間線量の状況などを見れば、現時点では一般住民の外部被ばくの放射線量は、かなり低い値であると考えられます。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

「放射線・放射性物質Q&A」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧